裏僕小説その4

□夕月×エレジー(男)「幻想」
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入浴を済ませ、自室のドアを開けると、ベッドの上に見知らぬ少年が座っていた。

「こんばんは、神の光。イイ夜だね」

「…あなたは…?」

灯りを点けていないにも関わらず、窓から射し込む月光に照らされた少年は、はっきりとその姿を映している。

この世の者ではない美しさ、上級悪魔の気配を感じて、夕月は怯えた様に後ずさった。

「怖がらないでいいよ。今夜は戦いに来たんじゃないからさ」

ひらり、と身体を跳ねさせベッドから降りると、少年はつかつかと歩み寄って行く。

「へえ〜、あんたが神の光か。結構可愛いね。ねえ、僕と遊んでくれない?」

「遊ぶって…」

上目使いに見上げる少年からは敵意を感じないが、あどけない瞳は仔猫の様でいて、奥に隠された蛇の鋭さを見え隠れさせる。

「そりゃもちろん、大人の遊びだよ。知らないなら僕が教えてあげる」

少年は夕月の手を引くと、細腕とは思えない強い力でベッドへと引き込んだ。

自分は仰向けになったまま、上に乗る夕月の衣服を脱がしにかかり、自らも服を脱ぎ捨てる。

白磁の肌と、少年特有の繊細な裸体が月光に照らされ、同性といえど、夕月は頬を染めて顔を背けた。

「だ〜め、ちゃんと僕を見て。ほら、キスするよ?」

両手で顔を包み込み、正面を向かせてからキスをする。

動物が愛咬する様に、唇に噛み付き舌でなぞると、するすると熱い舌が忍び、無遠慮に口内を弄ぶ。

ちゅくちゅくと唾液が混じりあう淫猥な音が響いたかと思えば、エレジーは早々に唇を離し、数秒のキスで蕩けた夕月の瞳を覗き込んだ。

「慣れてないとこが堪らないね。一方的に悦くなるのは不公平だし、こういう趣向はどう?」

エレジーは身体を起こすと、夕月を横向きに押し倒し、自らも身体を反転させて向かい合わせに寝そべった。

お互いの性器が眼前に鎮座し、いわゆるシックスナインの体位になる。

「ふふっ、キスで勃つなんて、可愛いね」

少年と同じ、大人になりきる前の性器は、先走りの露を零しながら雄の形に反り立っていた。

エレジーはうっとりと見つめながら、亀頭にキスをする。

びくっと太腿を跳ねた夕月に気を良くし、エレジーはさらに腰を抱え込んで柔らかな内腿を吸う。

「一緒に気持ち悦くなろうね。僕のする通りに真似してみて」

唇で陰嚢を転がすと、夕月も同じ様にエレジーのそれを転がす。

親指の腹で亀頭を撫でながら、肉茎の根元から舌を這わせる。

「…ふ…ぅ…んっ」

「そう、上手だね。ふふっ…もうイきそうだね」

性器を舐められながら性器を扱う、というのは興奮と羞恥を高めるらしい。

下肢を捩りながら相手のそれに奉仕する姿は淫猥であり、エレジーを愉悦に浸らせる。

夕月の性器からは艶やかに淫液が溢れ出し、エレジーは甘い蜜でも啜る様に丁寧に舐めしゃぶっていった。

夕月はエレジーの動きを追って、懸命に舌を這わせている。

舐め合う、という動物的な行為に溺れ、二人の淫らな裸体からは、濃い精の匂いが充満する。

「んっ…ちゅ…っ。そろそろイかせてあげようか。僕も一緒に」

今にも精を吐き出しそうな硬さと色合いになり、エレジーは夕月の亀頭を口内にすっぽりと覆った。

そのまま陰嚢を揉みながら、頬裏に擦り付け、舌先で亀頭を舐め回す。

「あっああ…ん!」

どちらかともなく喘ぎが上がり、口内に温かな精液が吐き出された。

エレジーはごくりとそれを飲み干し、ご馳走さまの合図の様に射精を迎えた性器にキスをした。

「美味しかったよ…じゃあご褒美に、僕の中に挿れさせてあげる」

唇に残る精液をぺろりと舌を出して舐めると、エレジーは身を起こす。

飲み切れなかった白い筋が唇の端に伝ったまま、夢虚ろな夕月の顔に、エレジーは陶然と囁く。

「最高のカオ…。これからもっと、深い夢に連れて行ってあげるよ」

自らの放った液を舐めとり、唇にキスをすると、夕月を抱き寄せてそのまま背後に倒れた。

上に被さる夕月の手を取り、自らの後孔に誘っていく。

「ココを解して…そう、指を挿れて」

夕月の指先を口に含み、唾液で湿らせると、しっとりと潤った小さな孔に人差し指を埋める。

「ぐちゅぐちゅって、お前の指でかき回して」

もっと、と夕月の手の甲をさすると、中指が孔を広げ、浅い内壁を解すと、割り入る様に薬指も埋まっていった。

初めはゆっくりと、中を窺いながら襞の周囲を擦り、やがて三本の指はばらばらに激しさを増し、内部の肉襞をかき回す。

「ああっ…すごいね、腰が蕩けそうっ…イイよ、もう挿れて、思いっきりお前のソレで貫くんだ」

挿入を求めたエレジーは、昂った夕月の自身に目を細め、体内を犯して欲しいと懇願する。

大きく開脚し、ヒクヒクと蠢く後孔を差しだすと、夕月は自身を焦点に当てて求愛通りに貫いた。

ぐちゅっ、と粘膜が繋がる音を立て、狭小な少年の体内に埋まっていく。

「抱きしめて、夕月!好きなだけ、僕を貪っていいんだからね…」

両腕を夕月の背中に回せば、同じ力で抱き締め返す。

しっかりと宿った雄の顔を見極め、手の内に落花した男の、精の一滴までも搾り取ろうと笑みを零し、艶やかな美声で魅了する。

激しく股間をぶつけ合い、エレジーは自らの乳首を弄びながら、男が与える快楽を存分に堪能した。

「中に出してイイよ、受け止めてあげる」

肉層の中で夕月のモノが嵩を増すのを感じながら、最後の仕上げとばかりに腰を捩った。

前後に貫くピストンが勢いづき、エレジーの襞が夕月を包んで締め上げる。

「んっ…!…っ」

ドクドクと熱い迸りが放たれ、エレジーは恍惚とした笑みを浮かべた。

「…楽しかったよ、また遊ぼうね」

青白い肌を仄かに紅に染め、エレジーは夕月の頬にお別れのキスをする。

夕月はエレジーに微笑を零し、瞬きの内に泡となって消えていった。










「う〜ん、それなりに楽しめたけど、やっぱり幻影じゃ物足りないな。…ふふっ、今度は本物の神の光と遊ぼうっと」
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