紹介

□衝撃的事実発覚
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四神祭臨時風紀委員、略して臨時風紀。
それが今の私の肩書きである。
ちなみに臨時風紀の中でもわりと上の方の位置にいたりもするので、こういった仕事もくるだろうとか思っていたけどさ
まさか一人でだとは思っていなかったのだよ

そう一人言いながら、目の前にそびえたつ玄武学園と書かれた校門を怨めしく見た

私、桐島 凛檎基臨時風紀見回り担当リーダーは、同級生であり風紀委員長の柑那のあの野郎に、「厳密の書類だよ―」と実にゆるい口調で渡された書類を玄武学園へ届ける役目を負わされていたりする
マジ意味わかんね―


と、まぁ、一人だと言っているが、厳密には一人ではなかったりする
昼は基本暇な兄、陽水を運転手にしているので実質二人だ
いや―まさか兄妹であの玄武学園に足を運ぶことになるとは思いもしませんでしたね!


「さて、兄者よ、一緒に出陣しましょうか」
「は?お前何言ってんの?一人で行けよ」
「非情っ!!」


どうにかこうにか兄者を説き伏せて、玄武高校内部なう
説き伏せている時に何かを思い出した様な仕草をした兄者に、ちょっと気になる所あるけどどうでも良いだろう。
白虎の風紀委員長だった兄者は、どうやら玄武に来た事があるらしく、風紀室まで何の迷いもなく歩いていく。あ、ちゃんと許可書は貰いましたよ。
というかですね、今、お昼時なので委員長が居るのか分からないのですが…


「あぁーっと、確か、こっちをまがった方が寮の食堂だったな」
「おいおいおいおい、ちょっと待てよ兄者」


先の方にある曲がり角を、まがって寮の食堂とやらに行こうとする兄を止める
コイツ、風紀室に行く気なんて最初っからこれっぽちもなかったなッ!
何処となくキラキラした目をしている兄の目を見てそう思う

くそう、こうなるなら案内とか呼び出しを頼んどきゃよかった
と、後悔するのも遅く、私の言葉を聞かずどんどん進み、とうとうドアの前に到着してしまった
あー、なんかもう、早くこの書類渡したいそして帰りたい


「妹よ、実は玄武はな、四神高の中で一番食堂のメニューが豊かって言うか、面白いものがあるんだよ。んで、許可書を持っていたら誰でも食べることができる。そして、なぜ兄者がここに来たかと思うとだな、オーナーが面白いメニューが欲しいな―ってボヤいててな、完全に俺に目線を向けて。そんな目線受けたら頑張りたいだろ?だから勝手な俺を許せ」
「いや、まぁ、そんなに言われたら許s」
「そうか良かった実は後半嘘なんだけどな」
「お前もう車に帰れよ」


なんて私の言葉を兄者が聞くはずもなく、ガチャとドアを開けた先は、何と言うか、とても王道な世界観でした

BLで言う王道学園にふさわしい食堂、無駄に広い空間に、何処か品の良い生徒
そしてチワワ男子。大切要素チワワ男子。

やべぇ、リアルチワワ男子とか初めて見た
あ、あの端の方に少しだけある二階は、役持ちの専用席なんだろうな
うわ、つか、玄武のみなさんが兄者見て騒ぎ出したんですけど
ちょww流石。流石っすよ兄者。萌えます。
よッ、中途半端男っ!
あ、いや、これって褒め言葉じゃないか

取り合えず近くの席に座り、セオリー通りのタッチパネルで慣れたように操作する兄者
それにならって、私もタッチパネルを操作していた時だった
二階席から人が降りてくるのが見えた


「お、せーとかいちょうさんだ」
「あ?あぁ、あれが」


イケメンだな―
と呟く陽にぃを無視して、タッチパネルに目線を戻す。
主夫のお勧めって何だよ


「おい、なんかイケメンが増えてるぞ。つか、こっちに向かって来てるぞ」
「ん?あ、てか、風紀委員長さんじゃん、ラッキー。そのままここに来い」


陽にぃがなんか凄いめんどくさそうな声でそう言いうので、会長さんの方に目を向けると、先ほどはいなかった目的の人風紀委員長さんもいらっしゃった
会長さんに委員長さんにもう一人…誰だろう?
とか思ってたらイケメン三人組が私の願いどおりこっちに来てくれた
ありがとう神様


「あの、朱雀の方、ですよね?なんで食堂に?」
「戦ができないから」
「腹が減ったから的な?」
「ただ書類を渡すだけですよねっ!?」


戦なんてしませんよっ!
とツッコミを入れる委員長さんはツッコミ体質だと知りました
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