紹介

□その時までの関係とその時からの関係
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その時までの関係その時からの関係


婚姻届出してきた
シラッとした顔で姉貴がそう言うが、やっとか。というのが感想だ


「ヤン様事件から結構な時間たってるな」
「あぁ、うん、忘れてた」


だろうと思った
どうせ、唐突に思い出して、秋良さんになんか言ったから婚姻届を出すことになったのだろう
秋良さんがプロポーズしたってことはないのは確かだ。だってあの人地味にヘタれだし


「11月あたりに結婚式とかやりたいな―って話しになってるから、そこんとこよろしく」
「11月?なんか微妙だな」
「私と秋良の誕生日の間ぐらいが、11月12日ぐらいなのよ」
「あー…なーる。分かった。百佳とかそこらへんに宣伝しておくよ」
「おー。よろしくー」



何処か嬉しそうな顔して部屋に戻る姉貴を見て、幸せそうだな―って思う
それにしてもだ
結婚とやらはそんなにいいものなのだろうか?

メンズ用の指輪をちらりと見て、また思った



取り合えず、百佳に宣伝するか―
取りだした携帯から、履歴に行って一番最初に来ている百佳に電話をかける


「はいもしもーし」
「あぁ、百佳、実都だけど」
「うん。どうした?」
「姉貴がやっと結婚した」
「え!そうなの!じゃぁ、今度、実都の家に行く時に何か持って行かなくっちゃね。簪ももらってるんだし」
「おー。喜ぶと思うよ」
「うん。喜んでもらえたら嬉しい」

「あ、」
「ん?どした?」

「百佳、一つ聞いても良いか?」
「んー?」

「もし、俺がさ、何時かプロポーズなんてしたらどうする?」
「泣いて喜ぶ」
「そうか、よかった」
「うん、じゃ、その時まで彼氏としてよろしく」
「あぁ、じゃ、俺も彼女としてよろしくな」


さて、どんなプロポーズにしたらいいのか
これは結構悩むな


結婚の何が良いのかはあまり分からないけれど、喜んでくれるならしても良いなと思ったので

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