紹介
□小指のキズアト
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編入生が何かを発する前に、生徒会室に訪問者が来た
西園寺 椿先輩
いつの間にか俺の素がバレていた人である
まぁ、学校にはバレていないし、この人といると楽しいので別に何の問題でもないけれど
「…なんで編入生がここにいるんだ?」
「あ、椿っ!!」
「俺の名前を許可したことはないんだが…」
少し困ったような顔で訂正する椿先輩
んー
やっぱいつ見てもカッコイイよな
椿先輩は和をイメージさせるような男前で、会長はもう、キラッキラしてるイケメン?だと思う
椿先輩は前までは普通に男前のイメージしかなかったけど、最近一緒にいるのが長くなってからは少しおっとりしていることを知った。てか、少し天然が入っている様な気がするが…
会長は実はこの高校に入ってから最初にまともな会話をした人なのだが、いつ見てもいつ関わっても非道だとしか言いようがない←
あ、ちなみにこんなくだらないこと言っている間も俺は死亡フラグがバリバリ立ってますから
息苦しくてやばいです
「おい、お前はいい加減ここに来た経緯を話せ」
かなりイラついた様子の会長が編入生に向かって言う
それを言っている間に椿先輩が俺たちの方に向かってきたから、なんとなく味方なんだなあ…とか思ったりする
そして椿先輩が目を見開いたから、多分俺が今にも泣きそうなのが分かったんだろうな
椿先輩が丁度俺の隣に立ち、編入生が声を発するのは丁度同じだったと思う
「あ、そうだった!!藍都っ!お前本当はヒトゴロシなんだろっ!?なんでケーサツにいないんだよっ」
こんなにも視界が白くなるのはあの時以来だと思った
左手が、痛くなった
キズアトの残る左手が
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