紹介
□真実は以外にも…
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事実は以外にも…
肌寒い季節も過ぎ去り、例年より早い夏がやってきた
5月9日
今日は俺的記録に残るほどの猛暑日だ
出されたレポートを書いていた手を止め、下敷きで仰ぐ
暑い。なんで、なんでこんなに暑い日にエアコンが壊れるんだ
俺は思わず、壊れて意味のないエアコンをにらみつける
睨みつけてもこのエアコンは治るわけないのだけど…
昨日の夜、ぼふんっという、いかにもな音を鳴らしながら全部屋のエアコンが原因不明に壊れた
扇風機は我が家には二つしかなく、みんなの集まるリビング、無駄に暑いキッチンに置くことになった。だから、部屋を涼しくするのは外からの風のみ
これじゃぁ、全然涼しくならねぇよ
「あっちぃー…あぁーつーいー」
あぁ、リビングに行きてぇ
行っても良いけど…
行ったら行ったで精神的攻撃がくるからなぁ
あいつら扇風機占領して腐会しやがって
暑い暑いと下敷きで仰ぎながら涼んでいたら、ピンポーンというインターホンの音とともに、下が騒がしくなった
んー
この声は…百佳だな
百佳…バットタイミングだな。こんな暑い家に来るなんて
あぁ、普通ならこれ、下に行って百佳に合わなきゃなんだろうなぁ…
めんどくせー
いや、合いたくないわけじゃないんだよ。うん
ただあれだ。
動きたくない
てか動く気力すらない
あ、俺、死ぬかも
コンコンッ
「実都?私、百佳だけど………実都?」
「…………おーう…入っていいよ」
「ん、お邪魔します」
俺が死ぬかもしれないと思ったときに、百佳がやってきた
グットタイミングですね。
そう言えば、百佳はなんでうちに来たんだ?
今日は何も連絡きてねぇし…
「実都…ずいぶんと涼しそうな格好ね…」
「見た目の割にはめっちゃくちゃ暑いよ」
「うん。知ってる」
俺の今の格好は上半身裸に半ズボン(しかもまくってる)
んー
傍から見たら変態だな
あ、一応鍛えてはいるので、腹筋がうっすら有りますよ?
細マッチョ☆
これが唯一の自慢だな
「てか、そう言うお前もずいぶんと涼しそうじゃん」
百佳の服装はノンスリーブにショーパンだ
俺とそんな大差ないだろ
「だから、知ってるの。んー…にしても、暑いね…」
「エアコンが昨日壊れたからな」
「あぁ、聞いたよそれ。全部のエアコンが壊れたんだってね」
「そう。なんでこんな暑い日に…」
「んー…あれだよ。今日だから壊れたんだよ」
何この子、電波なんだけど
「えっとね―…知らないと思うけど、今日はアイスの日なんだよ」
そう言いながら何処に持っていたのか、アイスクリームを俺にくれた
何この子、神か。
「実都、下で食べようよ。実姫さん達に箱で渡したし、あっちの方が涼しいでしょ?」
「んー…分かった。先に行ってて。タンクトップ着るから」
「んー。分かった。」
そう返事をすると俺に渡したアイスを取って、くるっと一回転した。
持ってきたアイスを食べながら部屋から出る百佳を見てから、タンクトップを探す
あー…見つからね―
やっと探し当てたタンクトップ、ちなみに、柄はなぜか某ウザいオレンジと可哀そうなアップルである
なぜ、これ。
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「あ、実都が降りてきた」
「実都にぃさっきぶり―」
「おーう」
「ほら、アイス。私が撮って来て上げたんだよ、快く思いなさい」
「どーもでーす」
上から百佳→紫姫→俺→姉貴→俺の順でございます
姉貴からもらったアイスを食べると、俺の好きなアイスだった
流石姉貴
俺の好みをわかってらっしゃる
ゆっくり食べるべく、丁度よく開いていた百佳の隣に座る
一口噛むと、パリッとチョコが音を立てて口内を甘く冷たくしていく
やっぱり、このアイスは美味しいですな―
「あ、私もチョコ食べたい」
「ん?あぁ、ほら一口だけな」
「やった。ありがとう。代わりに私のもあげるね」
「おう。ありがとう」
それぞれのアイスを交換して一口ずつ食べていたら、横から無駄に強い目線を感じる
「…美味しい。アリガトね」
「うん。こっちも美味しかった」
「そう?良かった」
「……で、何?姉貴達」
「熱々ね―。私はこんな事絶対しないしさせないわぁww」
「爆ぜろリア充私に見せつけやがって。マジで末長く爆ぜろ」
何この姉妹
姉貴はブドウのアイスキャンディーを片手に、紫姫はオレンジのアイスキャンディーの棒のところを握り締めながら同時に言う
姉貴はしないなら別に良いけど、させて上げろよ
秋良さんがしたそうならさせて上げろよ。可哀そうだろ
あと、紫姫は、お前普通に告られてるの知ってんだぞ
まぁ、最後は貶してるのかしていないのか分からないから別にどうでもいいけど
「にしてもさ―百佳さんはなんでこんな人を好きになったんですか?意味分からんこんな人を」
「お前人を馬鹿にするのにも限度ってもんがあるぞ」
「そうだなぁ…えっとね―」
「百佳、お前はもうちょっと空気を読め」
「え?嫁」
「姉貴は黙ってて」
「ウィース」
何この腐女子たち
疲れるんですけど…
まぁ、でも
好きになった理由は気になりますね
「えっと…これって大丈夫かな…?」
「なんですか?やばい感じなんですか?」
「大丈夫よ。私達はそう言うのには慣れてるから」
「「主に二次元とかで」」
「…話ずらいなら話さなくても大丈夫だけど」
「いや、話せるけど…んー…一言にまとめちゃっても良いかな?」
「いいわよ。その方がいろいろともうs…想像しやすいから」
「ほとんどカバー出来てないぞ」
「えっと、じゃぁ、言うよ?」
「どうぞどうぞ」
「実都を見たときに初めて三次元で萌えたんだ」
「…。え、これは喜んでも良いのかな?」
「いいと思うよ…うん。がんばれ」
なんか二次元に勝ったみたいです。
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5月9日はアイスの日
最後の謎のオチの『三次元に萌えた』なんチャラはお題サイトの「fisika」様から頂きました
リンク↓
fisika様http://fisika.at-ninja.jp/index2.html
「オタクな恋人5題」から、『3次元に初めてこんなに萌えました / 3次元で唯一萌える
(これは喜んでいいのでしょうか)』
を使わせていただきました