BLOOD BLOOD

□chapter.2
1ページ/5ページ


SIDE:Ayato

学校に来て早々、何かと今日はクラスが騒がしい…。
なんでかは知らねぇ…と言いたいところだが、原因は黒板に書かれてある文字のせいだな。

"今日から転入生がこのクラスに来る。HRで紹介するから、席に座っとけよ"

この字は恐らく担任のものだ。

にしても…転入生ぐらいでこうも浮つくとは…人間は気楽でいいよな…。

そうこうしているうちに、担任が一人の女を連れて入ってきた。

「はい、みんな座れー。今から彼女の紹介をしてもらう」

「藍川 蒼空です。本日から宜しくお願いします」

俺らの方に一礼する女は長い黒髪の女。

「質問ある人ー…って、今は時間がないから各自てやっといてくれ。藍川の席は…おい、逆巻。手を挙げてやれ」

「あ?なんで俺が手なんて挙げなきゃいけねぇんだよ!?」

そんなめんどくせぇ真似すっかよ。

ため息をつく担任と何事もないように澄ました顔をしている女に、さらに苛立ちが募る。

「…とまぁ、今何か言ってたやつの隣の空き席だ。頑張れよ。…ということで、連絡するぞー」









SIDE:蒼空

言われた席に座れば、左から痛いほどの視線を浴びる。

言わずともわかるが…彼だろう。えー…と、確か…

「逆巻くん…だっけ?どうかしたのかしら?


「あ?…アヤト。逆巻アヤトだ。俺様のことは名前で呼べ」

…まず、どこから突っ込めばいいのかしら…?
一人称が俺様、語尾が命令形。
もっと、きつい態度のひとかと思ってたのだけれど…なんだか、特徴的な人の隣になってしまったみたいね。


「あら、思ってたよりフレンドリーなのね。さっそく下呼びさせてくれるなんて」

「違ぇよ!!…俺以外にも学校内にあと5人は"逆巻"がいるから、一緒にされたくねぇだけだ!!」

「…?ということは、6人いるということ?…よくある名前なの??」

「兄弟」

は…?今彼はなんと?…兄弟って言った…?


「ろ…6人も兄弟が?3学年に?それなら…一学年二人として…双子×3の組み合わせ??」


「いや、3年に留年野郎とその弟、2年には三つ子、1年に一人だ」

「…どれだけ大御所なのかしら;;」


逆巻アヤトの説明曰く、父親には第三夫人までいるらしい。
上二人が第一夫人から、三つ子が第二夫人から、末っ子が第三夫人から生まれたそう。

…なるほど。たしかに、1人から6人も産めば体ぼろぼろだよな。
夫人が3人もいるなら、兄弟の多さも納得できる。



気付けば、HRが終わったらしい。

…逆巻アヤトと話していて、連絡全く聞いて
いない…どうしよう。

ま、話している私たちを注意しなかったということは、大した話ではなかったのかしらね。


「ねぇ、逆巻アヤト。ちょっと聞きたいことが…」

一つだけ逆巻アヤトに聞こうと話しかけた瞬間、


「ねぇ!!趣味とかある??」
「好きなものは?」
「なんでこんな時期に嶺帝学院高校にきたの??」


クラスの人に囲まれてしまい、その声が逆巻アヤトに届くことはなかった…。


「一つずつ答えるから、そんなに慌てないでください;;」

結局、逆巻アヤトに声をかけることなく、クラスの人との相手で休み時間が終わり授業となってしまった。





おはようございます。
こんにちは。
こんばんは。
管理人の蒼空です。

あれ、なんかシュウ夢のはずが
アヤトばっか\(^o^)/

はやくシュウを出したい。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ