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□7、狼の誓い
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「ん、」


「あ、起こしちゃった?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・クザン?」



目を覚ますと、私はベッドに横になっていた。

頭には大きなクザンの手があって、それが髪を梳くように動く。



「ご飯持ってきたから、起こそうと思ったんだけど、あんまり可愛いから頭なでてたのよ。」


「か、かわいくないっ!」



がばりっ、と起き上がりクザンを睨みつける。



「あらららら、すねちゃった?」


「・・・すねてない。」


「本当にかわいいねぇ〜」



クザンの言葉にもう一度反抗しようと思ったら、突然抱きしめられる。



「ふぇ?!」


「・・・・・。」



無言になったクザンに、少し緊張する。



「ク、ザン?」


「・・・さ、ご飯にしようか。」



呼びかけたとき、ちょっと間があった・・・変なクザン。



「??うん・・・。」



それから、クザンとは他愛のない話をして、夜はどんどん更けていった。



「ふわぁあああ・・・」



そして、今日も終わる頃、クザンが大きなあくびをした。



「あ、クザン眠くなっちゃったの?」


「うん、俺ね、眠りが浅いからいつも眠いのよ。」


「そうなんだ・・・。」



新たな発見!


なんとなく嬉しくなっていると、あることに気づいた。



「あ・・・寝るのどうすればいいんだろう・・・。」


「んー?」


「いや、あの、寝る場所どうすればいいのかなって・・・。」


「え?いや、別にベッドで一緒に寝ればいいんじゃないの?」


「へ?!」



そ、そそそそ、それはいくらなんでもまずいんじゃないの?!



「それとも、アレンちゃんは俺と寝るの嫌なの?だったらおれソファで寝るけど。」


「だ、駄目っ!それは駄目!!だったら私がソファで寝る!」


「却下。それは俺が許さない。」


「ででで、でもっ!!」


「んー?何で?」


「だって・・・だってさ?」


















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