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□2、狼の正義
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港に停泊していた軍艦。
「わぁーーーっ・・・」
初めてみるもんだから・・・感動で声を出してしまった。
目の前ののっぽに笑われた・・・。
恥ずかしい・・・。
「軍艦見るの初めて?」
「・・・・・初めて・・・。」
「そう、ま、なかなか見るもんでもねぇか。」
男の後ろをついて軍艦の中に入る。
そして、しばらく歩くと、2メートル以上はある扉にたどり着いた。
「おっきぃ・・・。」
「んぁ?あぁ、俺の部屋だからね。」
男は重そうな扉を開けて、私を中に入れる。
そこは広くて、そこにあるもの全部が大きかった。
今度は声を上げないように感動してみた←
「なんか・・・きらっきらしてるね?」
「・・・・・ぅ//」
けど、ばれた。
「とりあえず、そこ、座って。」
一人掛けのソファを男が指差す。
言われたとおりに座ってみると・・・
「うわぁっ!」
ぼふっ
思った以上のスプリングと、まさかの足がつかずにバランスを崩した。
「ん、しょっ」
「はい、タオル。」
「ぁ・・・。」
背もたれに頭をぶつけたが・・・とりあえず座りなおす・・・。
うん・・・足が見事に床に付かない。
頭からかぶされた大きなバスタオルで髪やら体やらを拭く。
「さて、と・・・それじゃぁまずは・・・」
質問が開始される・・・
ちょっとした緊張が、私の心を支配する・・・。
生唾を飲み込んで、こぶしに力を込めた。
「何飲む?」
「へ?」
「いや、だから何飲みたい?」
だけど、男から発せられた言葉はなんとも間の抜けた・・・緊張をどこかに忘れさせてくれる柔らかなものだった。
「な、何があるの?」
そして間の抜けた返答をする私も私・・・。
。