夢の欠片2
いつも一人でいた。
一人の方が楽だった。
きっと私はずっとそう言い聞かせて誰かを信じようとしなかった。
本当は誰よりも人に愛されたいと思っていたんだ。
でもそれが怖くて。
弱音の一つも吐くことのできない臆病者だったんだ。
自分に関わって欲しくないから、関心を持って欲しくないから。
だから私はずっと中立の立場をとっていたのに。
独りでいたのに。
どうして?
どうしてあなたはそんなに私に関わろうとするの?
お願い、どうかこれ以上―………。
―私の心に触れようとしないで―
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