短編小説

□お留守番。
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「それじゃー3人共、お留守番よろしくねー!!」

「いってらっしゃーい!!」

「いってらー」

「てらー」


荷物をたくさん持って、3人に手を振るのはミク、リン、メイコ。

玄関口で、それを見送るレン、カイト、ミクオ。


8月上旬。

世間は夏休み真っ只中。


ミク、リン、メイコ、ルカ、グミの女子5人衆は、今日プールに行く約束をしていた。

残された男達は、家で大人しく留守番の役目。


「さてと……これでやっと俺達にも自由が訪れる!!」

「エンジョイ夏休み!!」

「うるさい女達とおさらばだ」


見送りを終えてリビングに戻った3人は、クーラーの効いた部屋で今日1日の計画を練っていた。


「俺ゲームしたい!!」

「え〜レンいつもゲームしてるじゃん〜」

「子供はゲーム好きだもんね」

「子供扱いすんな!!」


レンの睨みを軽く流して、ミクオはある事を考えていた。


「……俺いいこと思い付いた」


そう言って、隣に座っていたカイトに耳打ちをする。


「………楽しそう!!やる!!ミクオ、それやろう!!」

ミクオの言葉を聞き終えたカイトは、満面の笑みでミクオを見た。


「……??何、何の話??」


顔を見合わせてニヤニヤ笑う2人を見て、1人置いてきぼりのレンが聞いた。


「レン、ゲームしよ」


悪戯っぽい笑みを浮かべて、ミクオが言う。


「ホント!?やる!!何のゲーム!?」


レンが目をキラキラさせて尋ねると、更に深い笑みでミクオが口を開いた。


「俺とカイト兄さんのどっちがレンを気持ちよくできるかゲーム」

「何それ??マッサージでもしてくれるの??」

「マッサージなんかよりずっと気持ちいいこと♪」

「ふーん……まぁいいや、早くそれやろう!!」


レンが催促すると、2人はもう一度顔を見合わせて、ニヤリと笑った。
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