長編

□プロローグ
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私とシェゾは偶然街で鉢合わせし、「お前が…欲しい!」と毎度恒例の変態炸裂の台詞を吐いてきたので返り討ちにし、行き先が同じと言うことで一緒に砂漠を横断していた。

太陽が暑かった。
なのにふと一瞬体が浮くような感覚に襲われたかと思ったらいきなり森の中。
いくら魔導士と言えどビックリ。



そんなことがあってから早数週間。
この世界…「プリンプ」には何と、最近会うことがなかったアルルやサタン、ルルーにウィッチなど…。
とにかく多くの顔見知りがいた。


シェゾは静寂と闇があるからとかで、今は洞窟に住んでいる。

私はと言うと、最初の頃は木の上で寝たり公園のドーム状の遊具の中で一夜を過ごしたこともあったけど、それを見かねたアコール先生が何と私に、「交換条件付き」と言うことでワンルームの小さな家を貸してくれた。
しかもこの家、若干シェゾの住み着いている洞窟に近いときたからかなり嬉しい。





そんな私は今、シェゾの住んでいる洞窟まで足を運んでいた。

薄暗いのでたまに足を滑らせそうになる。
気配を探りながら進むと、いつもの場所に明かりが見え始めた。


『シェゾ、いるー?』

「何だ、いきなり。俺に魔力を渡しに来たのか?」

『ばーか、そんなわけないでしょ』


声をかけると彼らしい返事が返ってくる。
私は溜め息まじりで返答し、手に持っていたプラスチックの容器を渡す。


『…此処に来たばかりで、しかもこんな所に住んでるから最近ちゃんと食べてないんじゃないかと思って』

「…!お前…」


シェゾは食べ物の入った容器を受け取ると、それをまじまじと見つめた。
…やっぱりシェゾ格好良いな…。
てか、そんなに見られると何か照れるんだけど…。


「…毒とか入ってないだろうな?」

『…………』


前言撤回。こいつは最低だ。


『っ…フリーズランサー!!』

「んなっ!?いきなり何をするんだ!」

『…は?何なの?次から本当に毒入れてやろうか!?』

「や、待て!さっきのは冗談で…おい!待て落ち着うわぁぁぁぁぁぁ!!」





馬鹿!!!
好きだけど嫌い。でもやっぱり好き。
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なんかグダグダした始まり。
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