NETA

□何でも
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ヒトを殺しちゃうのは、とっても簡単なこと。

平和なセカイから、既視感のある不穏なセカイへ、

放り出された私は

蟲を潰すように、
鼠を駆逐するように、
蛙が轢かれるように、
魚を捌くように、
鶏を絞めるように、

牛や豚、馬に羊とか、家畜を、殺すように。

いやね、何もお前そんな事したことあんのかとか、平和な世界どころかアグレッシブな生活してんじゃんとかそんなこたぁどーでもいいんだよおっとタイプミス。
そんなこと、今はいいんだよ。
とにかくね、

殺しちゃうのは、極当たり前。極簡単なこと。

殺すのは簡単。

動脈を切ればいいんだから。脳を壊せばいいんだから。

肉体と、主要機関との、接続を切ればいいんだから。

そう思った。


殺気、なんてさぁ、本、漫画、アニメとか二次元の中でしか知らない、

平和なセカイから来た俺は、ね。

不穏なセカイに着て、ホントの殺気を知って。

"殺られる前に殺る"

なんて、紙面越しに笑い飛ばして、笑い合って。

ホントに"殺る"、なんて。殺しちゃうなんて、さ。

紙面越しに、常套句に、笑って。

でも、殺したよ。ヒト。

だって、あっちでもこっちでも、皆やってること一緒じゃん。やり方は其々だけどさ。

拒否権の無い、足掻いてもどうしようもないのを、

力のあるほうのが、自分の都合と自分の欲のために
害してる。
殺す。
食べる。
殺して、害して、楽しんでる。

あっちでも、こっちでもやってるなら、どこでもやってること。

正当なことか、そんなこと知ったことじゃぁない。


一時の、一瞬の、判断でも。

時間かけての、判断でも。

一対一でも。一対多数でも。多数対多数でも。

強い方の都合で、弱い方が害される。

当たり前のこと。


強者が弱者と欺いて、弱者が騙されて、まんまと罠に引っかかるのも、

「そっちが悪いじゃん」

赤に呼びかける。沈黙。答えない。

そうだ、ヒトを殺した。死んだものは、ヒトの形をした肉の塊だ。

あっは

なんかの漫画にあった台詞だ。

ヒトの、人の、"人間"の。

人間を殺して、人間の形をした肉塊は、私が殺した。

だからなに。

それにしても、平素から生きんのつまんねーとか言ってた俺が、襲われたから逆に殺すとか。

自分が死ねばよかっただろうに。

さっきの人に申し訳なくて、腹が捩れそうだよ。

滅茶苦茶。滑稽。

それにしても、呆気無いねぇ。

「次は、もっと弄りたいな」

飽きたら、楽しいことをしたがるのも、

人の性。俺が、私が、そういう性質だから、ね。


人間を殺すのは、殺しちゃうのは、とっても簡単なこと。

平和な世界から、既視感のある不穏な世界へ、

放り出された私は。

また、当たり前のことで楽しんで、

飽きたらまた、別のことを楽しむようになるのでしょう。




概念、理性、崩壊と新構築。


なぁんて、ね。



とりあえず、どこ行こっか。





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