一柳 昴

□メッセージ
1ページ/2ページ

------------------------------------

昴からプレゼントされた、バングルタイプのブレスレット
見た目はシンプルだが、よく見ると美しい模様が彫られている
そして、何かメッセージも彫られているようだった

(なんて書いてあるんだろう・・・?)
腕から外して、目を凝らす

じっくり見ようとしていると
部屋がノックされ、桂木が入ってきた

桂木「羽純さん、今、よろしいですか?」
『あ、はい』
ブレスレットを机の上に置き、桂木の方を向く

桂木「明日のことなんですが・・・」
明日は、平泉と公務に出かけることになっており
そのことについての簡単な説明だった

 ・
 ・

桂木「ところで・・・
   そのブレスレットが、どうかしたんですか?」
『えっ?』
桂木の視線の先にあるのは、机の上のブレスレット
羽純は、それを大事そうに手に取った

桂木「私が来た時、凝視してたでしょう?」
『あ・・・そうですね
(そういえば、桂木さんって英語が得意なんだった)』
ふと、それを思い出し
桂木に聞いてみる事にした

『このブレスレット、何か文字が彫ってあるんです』
そう言いながら手渡すと
受け取った桂木が、ジッとブレスレットを見た
『何か意味があるのかな?と思って・・・』

桂木「・・・・・
   羽純さん、これは・・・もしかして昴が?」
しばらく凝視した後、確信したように問いかけてくる
『え?ぁ・・・はい』
うろたえながら答えると、桂木はクスッと笑った

桂木(昴のやつ・・・)
優しく微笑むと、ブレスレットを羽純に返す

桂木「私に聞かれるより・・・
   きっと、昴に聞いた方が良いですよ?」
意味深に微笑まれると、何も言えなくなってしまった

とりあえず、英文であることは間違いない
困ったように桂木を見上げるが
どうやら教えてくれる気配はなく

・・・結局、ふりだしに戻ってしまった
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ