その他 SP達

□【その他】慰労会
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ある日、大学の帰りに官邸に訪れた羽純
SP達の慰労会を開くというので、平泉に呼ばれたのだった
入口で桂木に出迎えられ、広間に向かう

桂木「・・・総理のご配慮には、頭が下がります」
本当に恐縮しながら言う桂木に羽純が笑う

『お父さんは、きっと普段のお返しがしたいんですよ』
桂木「そんな・・・それが我々の仕事ですから」
そんな話をしながら広間に入ると
SP達だけではなく、石神や後藤も来ていた

『あれっ?石神さんや後藤さんも来られてたんですか!?』
石神「ええ、総理からのお誘いを断ることはできません」
後藤「お前が、一柳に苛められるんじゃないかと思ってな」
昴「誰が誰を苛めるって!?」
後藤の言葉を聞きつけた昴が近付いてくる

後藤「聞こえなかったのか?お前が羽純を・・・だ!」
昴「ちょっと待て、何でお前が羽純を呼び捨てにしてんだよ!?」
後藤「一柳こそ呼び捨てだろう!?」
2人が腕を組みながら睨みあう

桂木「昴、いいかげんにしろ!」
後藤「そうだぞ、一柳
   上司の言うことは聞いておけ」
昴「お前はいちいち口を挿むな!」
さすがの桂木でも、この2人を止める事は難しいらしい

(どうしてこの2人は、いつもこうなのかな?)
どう止めようかと悩んでいると
石神に腕を引かれ、その場から離される
石神「貴女が子供のケンカに付き合うことはない」
眼鏡をクイッと上げながら、呆れたような笑みを浮かべていた

そら「あ〜、石神!
   なに羽純ちゃんの腕を掴んでるんだよっ」
今度はそらが2人の様子を見て駆け寄ってくる
石神から奪うように羽純の腕を取ると、そのまま肩に腕を回す

石神「広末・・・セクハラ行為は見逃せませんね」
そら「何だよ!セクハラじゃなくて本気、なの!」
ギュッと抱きしめようとしたところで、海司に腕を叩かれた
海司「そらさん、コイツ、そういうの慣れてないんで!」
そら「あ、海司、何ジャマしてんだよっ」

(うわ、ここもだ・・・)
自由になった羽純は、困ったようにそっと3人から離れる

瑞貴「羽純さん、どうしたの?」
ふいに声を掛けられて振り向くと、にっこりと笑う瑞貴が立っていた
『何だか、あちこちで揉めてて・・・』
瑞貴「あぁ、アレは放っておいても大丈夫
   あっちに料理の準備も出来てるし、先に食べちゃわない?」

『でも、お父さんが・・・』
きょろきょろと辺りを見回し、平泉が居ないのを確かめる
瑞貴「総理なら、執務室に寄ってから来るって」
『そうですか・・・』

ビュッフェスタイルで食事が並べられたテーブルに向かうと
ちょうど平泉が部屋に入ってきた
『お父さん、お疲れ様!』
平泉に駆け寄ると、平泉も嬉しそうに目を細めた
平泉「あぁ、ありがとう羽純、待たせたね
   ところで、これは・・・?」

部屋のあちこちで、小さなグループごとに言い争っている様子を見渡す
『うん、なんか・・・こんな事になってて・・・』
苦笑しながら羽純も一緒に見渡した
瑞貴「総理、向こうは放っといて食事にしませんか?」
にっこりと微笑む瑞貴に、平泉も溜息をつく

平泉「そうだな、羽純もお腹が減っただろう?」
そう言うと、エスコートするように羽純の背を押した

そして・・・
しばらく後、揉めてた各グループが我に返って見たものは
ほのぼのと親子で食事をする羽純達と
その近くで楽しそうに色々と食べる瑞貴の姿であった

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