桂木大地

□中庭
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ある夏の暑い日
官邸を訪れた羽純が廊下を歩いていると
ふと見た窓の向こう、中庭に人が居るのが見える
よく見ると、海司とそらが何かしているようだった

(何かやってるのかな?)
そう思いながら、中庭に出た羽純
『ねぇ、海司・・・』
近くまで歩み寄った海司の背中に、声をかけようと手を伸ばした

・・・その時

そら「くらえっ!」
海司の向こうから、そらの声が響く
(えっ!?)
バケツ満杯に入った水を、海司に向かって浴びせかけた
海司「甘いっすよ、そらさんっ!」
それを察した海司が、水を避けようと横へ跳ぶ・・・


バシャァッ!!


『きゃぁっ!!』
海司「えっ!?」
そら「あぁっ!」
一瞬にして、その場の時間が止まったように凍りつく
頭から水をかぶった羽純から、ポタポタと雫が落ちた

そら「うわぁぁぁっ!
   羽純ちゃん、大丈夫っ!?」
我に返り、バケツを投げ捨てながら羽純に駆け寄る
『・・・・・』
突然の事に唖然としてしまい、言葉を返せないようだった

水で透けたシャツが、身体に張り付き
下着と身体のラインが露になっている羽純
それを見た海司とそらが、一瞬息をのんだ
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