その他 book

□新天地
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ザシュ、と斧を振りかざして一閃。
たった一発で死んだ敵の死骸に俺は目を細めた。
悪いな、前へ進むのに邪魔なんだ。

ひゅん、と風を切る音で俺は顔を上げる。
しまったと思ったと同時に武器を強く握り込むがきっと間に合わない。
大きな鳥の名も知らないモンスターなんかに俺はやられるのか、と思いながら間に合いもしないガードをしようとしたところで、


「よそ見してんじゃないよ」


モンスターの頭を矢が貫く。
ナイス!と思わず叫んで後方のナナリーを見る。

ぐっと親指をたてて、にやりとナナリーが笑った。


「援護は任せて前だけ見てな」

「…おう!」


行くぞカイル!なんて言いながら自分へ喝を入れ直して。
武器を振り回して一撃。一歩踏みしめて雪崩のように襲いかかるモンスター達を一蹴。

目指すは新しい街。


新天地



 

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