SOUL EATER book4

□終わりの言の葉
1ページ/1ページ




あーあ、とマカはため息をついた。
もう何度目だろうか、マカが提案したしりとりで俺はまた負けてしまった。
もう一度やろう、という彼女の言葉にメンドクセーよと返すとつまらなさそうな顔をする。


「辞書みてーな単語ばっかり言いやがって、ああ腹立つ。もう何回目だ負けるの」

「ハンデあげるから」

「要らねーよそんなもん。ていうかそろそろ椿とソウル探しに行かなきゃヤベエだろ」


もう何十分待っているんだろう、待つのが得意でない俺はマカの制止も聞かずベンチから立ち上がった。
ふた手に分かれて探すか、と言いながらマカの顔を見る。
さっきよりも更につまらなさそうな顔。
あれ、そういえば、


「マカお前、魂感知能力あんだろ?椿とソウル探してくれよ」


マカはなにも答えない。


「マカ?」


じとり、とこちらを見上げる目が細くなった。
なんだなんだ、今日はえらく不機嫌な日だな。お前の機嫌をとるのは得意じゃねえんだ。そういうのはソウルの役目だからな。


「マカ」

「けちんぼ」

「けちじゃねーだろ」


マカはぷくりと頬を膨らましたまま俺の襟元を掴み、ぐっと引き寄せながらベンチから立ち上がる。
立ち上がってもまだ不機嫌そうな顔。
勘弁してくれよ。メンドクセー。


「ブラック☆スターと遊んでもつまんない」

「しりとりの事か?相手が悪かったな。体力勝負なら負けねえんだけどな」

「体力勝負でもつまんないわ。勝敗見えてるもの。……ソウルたちあっちね」


マカが指をさしながら歩き出す。もう日は傾き始めてる。足元の影が長い。早く椿連れて帰らないと。



ばいばい太陽、また明日。



終わりの言の葉



 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ