SOUL EATER book4

□裏切りの予兆
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ことり、固い音を指で感じながら僕は椅子に腰掛けた。
懐かしい机の上に置いた死神様のイヤホン。
懐かしい椅子の上で俯く。

ここでつまらない授業を見てたんだった。
教師の声など覚えていない。聞いたことあるかすらわからない。
授業は1人で、昼食は1人で、帰るときだって1人で課外授業だって1人だった。
それでよかった。なんの不便も感じなかった。

でも僕はもう1人じゃない。
信仰する神がいる。


「梓さん、僕は」


言葉を紡いだって揺らぐことすらしない決意に、僕は口角を持ち上げた。



裏切りの予兆

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