SOUL EATER book4

□落下速度はいかほど?
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「なぁ」


リズが問いかけるような一言を発し、そして続けてこう言うのだ。
カミサマでも人に恋したりするのか?と。

俺は神だ。神だぞ。口の端を緩めてそう言えばリズは眉根を寄せて口先を尖らせる。
答えになってない、とリズは不満を漏らし再度「なぁ」と問いかける。

リズの馴れ馴れしい呼びかけが好きだ。長く揺れる髪が好きだ。懇願するような青の瞳も好きですぐしかめるその顔も好き。
これを恋と呼ぶのならお前が求める答えも目の前にあるんだろう。
その答えを求める理由なんぞわかりはしないが。


「なぁリズ」


顔を近づけ声を発せばリズは戸惑ったように一歩下がる。
じとりと瞳を睨みつけて口を歪めると、リズは溜息とも取れる息を吐いた。
それは甘美で妖艶で、今すぐにでもその唇にかぶりつきたいほど。


「神ともあろう者が人間に落ちるなど、」


馬鹿馬鹿しくて素晴らしいとは思わないか。



落下速度はいかほど?



 

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