SOUL EATER book2

□差し出された手の中
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に、と笑えばおねえちゃんもに、と笑う。
今日はどこで狩りに出ようか、問えば聞きなれた道の名前が返ってくる。

数時間前に空になった財布を握り締め、その財布の中身をぱんぱんに膨らませるために、
私たち姉妹は今日も狩りへと向かう。

狩られたオッサンたちがそのあとどうなるか考えたことはなかった。
自分たちのことで手一杯で精一杯で、他人のことなんか考えたくもない。

そんな中私たちの間に舞い降りた時期死神様の手は不健康に見える程真っ白く、強く、私たちが求めたものを全て持っているかのように見えた。
差し出された手を迷わず取ったのは、きっとおねえちゃんが迷わないと思ったからだ。


差し出された手の中



 

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