SOUL EATER book3
□釣り合いがとれるように
1ページ/1ページ
例えばもっと高い身長だとか。ブラック☆スターみたいに強い力だとか。マカみたいな強靭な勇気だとか。
そんなものが俺に在れば、なんて考えるのは毎日のことで。
それはもう習慣と言ってもいいくらいに毎朝俺の頭をぐるぐるかき回す。
目が覚めてマカが「朝ごはんできたよー」なんて声をかけてくるまでずっとうだうだ椿のことを考える。
今日は昨日より多く話せるだろうか。
今日の話題はどうしよう。
今日はブラック☆スターのことより俺のことを見てくれるだろうか。
ああくだらねぇ。俺は女子かってーの。
「ソウルー朝ごはんできたよー」
その言葉を聞いてやっと俺は螺旋のような堂々巡りから解放され、もそもそとゆっくり起き出す。
釣り合いがとれるように