SOUL EATER book3
□予測可能な未来
1ページ/1ページ
たとえばそうだな。俺が潔く椿に告白できたとしよう。
フラれる。確実に。
そもそも俺と椿に何か共通の趣味があるわけでもなく、よく話す訳でもなく。
接点がない、と言ってしまえばそれまでで。
それでもどうしても椿と話がしたかった俺は、
ないものを絞り出すように頭を抱え、椿は料理が得意だと聞いたことがあるようなないようなあやふやな記憶を呼び起こした。
得意なら教わればいい。
意を決してかけた声は少しうわずっていたような気もした。
「椿、料理、教えてくれ」
「ソウルくん十分上手じゃない!」
にっこりと笑顔を携えた彼女の言葉にバッサリと切られた俺は、力ない笑みを見せながら教室をあとにした。
予測可能な未来