SOUL EATER book3

□四季のある国
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「くにに帰りたいと思うことあるのか?」

「唐突な質問ね」


椿は困ったように笑いそう言って、俺の質問に首を捻る。
「意外とよく帰ってるわよ?」という言葉に、俺は首を横に振る。


「そうじゃなくて」


俺が言いたいのは、と続けようとして眉根を寄せる。
素直に思ったことを聞いてしまうのは恥ずかしい気がして、少し遠まわしに聞くことにした。


「一生日本で暮らしたいと思わないのか?って」

「それは」


椿はそこまで言って、息をとめるように口を噤む。
そしてにやりと笑って、あ、今目の奥が嫌に輝いたな、と思う間もなく、椿は口を開く。


「私に帰って欲しくないってことかしら?」


否定できずにだまりこくる。悪いかよ、と呟くといいえ、と椿は笑う。


「安心して、日本は良いところよ。ソウル君もすぐに気にいるわ」


一瞬椿の言う意味がわからなくてきょとんと目を見開く。
やっと1つの正解にたどり着いた頃には椿はブラック☆スターを迎えにすたすたと俺に背中を向けていて、
答え合わせの為に、俺は椿の背中を追う。


四季のある国


 

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