SOUL EATER book3

□落書きに愛をこめて
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「今やらないとあとで絶対後悔するから」


と、彼女が強く言うので。不本意だったが放課後にマカの授業を受けることになった。
勉強なんかより俺はマカと遊びに行きたい。そう言っても鼻で笑われるだけだった。

嫌々ながらも放課後、他のクラスメイトが帰るのを待って個人授業が開かれた。


始まって数分で眠気が俺の意識を襲う。
マカの授業は全体的にカタい。頭が痛くなるような、例えば念仏を聞いているような気分になる。
教科書に書かれていることを一言一句間違わずに読み、問題をミスればマカチョップ。俺の集中力が持つ訳はなかった。


カリカリとノートを鉛筆でひっかく。
マカの授業に適当に相槌を打ちながらカリスマジャスティスを描いた。
我ながら良い出来だ、と自分をひとしきり褒めたのち、ノートに落ちる自分以外の影に気づく。


「なにそのダッサいの」

「はぁあ!?」


俺様の描いたカリスマジャスティスがダサいだと?聞き捨てならねぇなその言葉!

マカを隣りに座らせ、カリスマジャスティスがいかに素晴らしいかを説き伏せる。
一時間程語り、日もとっぷり暮れたとこでマカが一言、


「私が勉強を好きなようにあんたもカリスマジャスティスを愛しているのね」


俺様のマシンガントークを聞いたせいかうつろな目をしたマカがそう言った。
そうか、そうか。わかってくれたようで嬉しいよ俺は。
あれ、そういえば俺達何しに居残りしてたんだっけ?



落書きに愛をこめて

 

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