大人になってから book

□デスクトップの花
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ブラック☆スターと喧嘩をした。
そんな次の日に限っていつも任務先に出向く筈のブラック☆スターは死武専から離れないし、
授業が無い時間が重なって職員室に二人きりになるし、
気不味いことこの上ない。

それはあちらも同じなようで、ふと目が合うと苦い顔で視線をそらされる。
なによなによ、と1人憤っていると、昼休憩の時間、ブラック☆スターがこちらにすたすた歩いてくる。

なるべく怒ったような声で「なんの用」と言うと、
ブラック☆スターは顔を真っ赤にしながらそっと私の机に花を置いた。

花束とかそんなちゃんとしたものではなく、道に咲いていそうな、ただの花。多分ちぎって持ってきたんだろう。


「なに、これ」

「ソウルが、花渡したら、仲直りできるって言ってました」


離れたところでソウルが吹き出した。
椿ちゃんも顔を伏せている。

花って店に売ってる花のことよ!笑いながらそう言うと何か気持ちが晴れていくような気がして、
昨日の喧嘩も水に流す気になれた。



デスクトップの花


 

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