破面騎士
□封印と終戦
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「―――おいクラウド!」
『!…平子、真子』
「さっきの礼を言いたい所…やけどもな、お前今から急いで一護のトコに行け!」
『…何?』
「一護が今から大技掛けようとしとる。でもな、それやったらあいつは死神の力を失ってまうんや!」
『!』
「アイツの親父さんに聞いたから間違いない。…そやけどな、お前がおったらそんなんしやんでも出来るやろ。…安心せぇ、コイツ等とは顔馴染みや」
『……分かった。丁度良い…、破面とギン、東仙を入れて全員で行く』
クラウドの言葉に顔を上げた破面達は立ち上がり、クラウドの側で足を止めた。
『真子、彼等を頼む。…藍染は私達の仲間だった。私達で方をつける』
「…おう。悪いのぉ、今俺以外の死神は全員現れた虚退治に付きっ切りや。…最後まで抜かりない奴やで、ホンマ」
『ああ』
クラウドは振り向くと徐に座り込んでいる啓吾達に向けて微笑みかけ、クラウドを筆頭に立っていた破面達はその場から姿を消した。
それを見送った平子は微かに目を細めるとその場にドカッと座り込む。
「ひ、平子、君?」
「おう、久々やなぁ。でも話すんはちょっと後にしてや。…今からがラストスパートや」
そう言って平子は空を見上げ、大丈夫、そう言う様にニッと微笑んだ。
『…誰か、あっちの状況は分かるか?』
「俺が見に行った。…山一つが吹き飛び、黒崎一護が押している」
そう言ったウルキオラはふと前方に目を移し、ピクリと反応するとクラウドに目を移す。
『…藍染を斬ったな。だが、逆に藍染が力を更に爆発させようとしている。……急ぐぞ』
コクリと頷いた破面達は速度を上げ、皆一斉に刀に手を触れた。