破面騎士
□現世と流魂街
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『!』
一護たちの前から去って少しした時、電柱の上でクラウドは体の異変に手を見下した。
『…透けて…』
手だけではなく体全体までそれは広がり、背後に奇妙な穴がぽっかりと開く。
『…もう三時間か』
そう言葉にしたと同時に背後へ体が傾き、目の前の空間が歪んだ。
『…っ』
はっと気が付くと、液体で歪んだ視界に口元を吊り上げたザエルアポロが映った。
目があったと同時に、ザエルアポロが口を開く。
「どうだい?黒崎一護との接点は」
『…ああ、作って来たぞ』
「そうか。それじゃあ次は流魂街だ。」
『…ああ』
そう返事をしたと共に体が浮き、再び体が透け始める。
両足、両腕に纏わり付く液体の感覚に眉を寄せたクラウドはザエルアポロの言葉に耳を傾けた。
「次は五時間に設定しておく」
『…』
その言葉に頷いた時、再び液体に飲み込まれ、その場から消え去った。