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□腐女子メイドの観察日記
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2.今日のご主人様(パーティー)



今夜はとある代議士のパーティーがあるとかで、ご主人様は峰山さんと出掛けて行ったんだけど…あぁ羨ましい。

え?パーティーに出席することが?違いますよ。
私にはパーティードレスも美味しい食事も、代議士や有力者のイケメンさんもさほど興味は無いですから。
今回の主催者の代議士先生、ソッチ系の性癖を持ってて、いつもパーティーには見栄えのいい男の子を連れて来てるんですよ。
で、隙あらばトイレや別室、柱の影でチュッチュイチャイチャしてるって専らの噂なんですよぅぅぅ!

あぁ、是非ナマで拝見したいですぅ!

そりゃあご主人様と峰山さんのイチャイチャは見てますけど、たまには違うカップルも観察したいじゃない?

オジサマ×貧乏秘書とか、萌えるわッ!
稼ぎ(給料)を盾に身体を迫る先生、最初は嫌々ながらも快感には抗えない秘書君。
本当は先生は秘書君が好きで…

「おい葵、ご主人様がそろそろ戻られるぞ」
「はっ!?…あぁ、もうですかぁ?」
「…お前ね、ナニ妄そ…いや、そろそろ支度しとけ」
「はぁい」


つい妄想に浸ってたら、執事の清水さんに呆れ…声をかけられた。
清水さんは30歳の執事頭で、眼鏡イケメン。
仕事も出来るし、人当たりもいいから女性にはモテるのに今だ独身。
腐女子センサー反応しまくり物件なんですよ!
…ただ、私と付き合い長いので、私の事もよ〜く解ってる。

「お前ね、またあらぬ妄想してただろ」
「いいじゃないですか、まだご主人様帰ってらっしゃらないんだから」
「…やれやれ。お前、見映えはいいんだからもう少しその性癖何とかならない?」
「無理」
「…即答すんなよ」

清水さんががっくり肩を落とした所で、フットマンの健人君が部屋に入ってくる。

「あ、いたいた。
清水さんに葵さん、ご主人様の車が屋敷に着きましたよ」
「そうか、じゃあ行こうか」

清水さんと健人君、私で玄関に向かう。

「おかえりなさいませ、ご主人様」
「……うん」
「ご主人様…?」

車から降りてきたご主人様は、顔を赤くさせて少し息が荒く、目が潤んでる。

「すみません、俊尚様体調が悪いみたいで」

峰山さんが眉を下げて清水さんに告げてる。

「大丈夫ですか、ご主人様」
「へ、いき…」

ご主人様は俯いて辛そうにしてる。…風邪かしら?



寝室へとご主人様を運ぶと、峰山さんが私に声をかけてくる。

「葵ちゃん」
「はい、何でしょう?」
「俊尚様には僕が付いてるから、葵ちゃんは休んでいいよ」
「え…」

ちらりと峰山さんを見上げると、申し訳なさそうな顔。

「俊尚様の体調不良に気づけなかった自分が情けなくてね…、せめて世話をさせてもらえるかな」

普通の人なら社長思いのいい秘書さん、てなるんだろうけど…。

「でも、そんなことしたら清水さんに叱られちゃいますし…」
「清水さんには僕から言っておくから、ね?」

…私の中の腐女子センサーがぴーぴー鳴ってる、うん。

「それなら…お願いしてもいいですか?」
「うん、任せて」

峰山さんはこれでもかと言うくらい爽やかスマイルを見せる。
腐女子的展開フラグ立ちましたァァァ!



ご主人様の寝室を出ると、急いで隣の部屋に向かう。
実はご主人様の寝室と板一枚しか隔ててない場所があるのよ!
勿論こっそり覗けるように細工済みよ!
私は音を立てないように、そーっと板を3センチほどずらす。
そこから中を覗くと。

「ぁ、はぁ…っ、も…取って、え…っ」
「駄目ですよ、お仕置きなんですから」

ベッドの上でスラックスを脱いで脚を広げてるご主人様と、傍らでご主人様を見下ろしてる峰山さん。
…やっぱり具合悪い訳じゃなかったわ。

「あぁっ、も…、許し、て…っ!」
「駄目です。僕がちゃんと注意したのに聞かなかった俊尚様が悪いんですから。ちゃんと反省していただかないと」

…どーやらご主人様、峰山さんにお仕置きされてるみたい。

「だ、って…っ、無視するわけには、いかな…っ、んああっ!」

カチッと小さな音がしたと思ったら、ご主人様が乱れる。

「言い訳ですか?お仕置きが足りないみたいですね…?」
「んぁっ、ぁんんーっ、止めっ、て…ぇぇえっ!」

も、もしやご主人様、彼処にローターを入れられてる…!?

ロ…ローターお仕置きィィ!!
イけそうでイケない、快楽の責め苦ぅぅ!!
な…何て素敵なシチュエーションなのっ!!

「ゃあぁぁああっ!!亮人、あきっ…、イキたっ、ぁあっ!!」

ご主人様は四肢を痙攣させて峰山さんに懇願してる。
峰山さんもちょっと恍惚してるっぽいから…私と同類かしら?

「ごめ、ごめんなさ、いっ、許して、亮人…」
「俊尚さ…」
「こ、んどから、亮人の言う事ちゃんと聞く…っ、し、好きなのは亮人、だけだからっ、ぁあっ、はぁっ」
「…っ、俊尚!」

たまらんといった顔でご主人様に襲いかかる峰山さん。
…お仕置きはもういいのか?
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