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□腐女子メイドの観察日記
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1.今日のご主人様


ああ、忙しい忙しい。

私ただのメイドなのに、何でこんな雑用までやらなきゃいけないのかしら。
こんなのフットマンの健人くんの仕事でしょ!

ぷりぷりと文句を呟きながら、ご主人様の靴箱を抱えてご主人様の書斎に向かう。
苛立ちをぶつけるつもりで乱暴にノックしようと右手を上げた。
その時。

「…っ、ゃ…、亮人…、…め、だ……」

微かにだけど聞こえた、ご主人様の声。

「……い…だろ、俊尚……、……ろ、な…」

今度は秘書の峰山さんの、声。

こ、これは……

真っ昼間の情事キターーー!!

私は気付かれないようにそぉ〜っと扉を少しだけ開ける。

「!!」

ご主人様の書斎は窓を背に立派な机が置いてあり、その前に応接セット(ソファーとガラステーブル)があるんだけど、そこのソファーで秘書の峰山さんがご主人様を組み敷いてる。

肘掛けが邪魔してしっかりは見えないんだけど、どうやらご主人様を半裸にしてチュッチュしてるらしい。

「あんっ、亮人ぉっ」
「ハァ…、俊尚、可愛い…っ」

ぎゃあああ!
ご主人様めっちゃエロい喘ぎ!
峰山さんもノリノリぃぃ!

その場でごろごろと萌え転がりたいのを我慢、我慢!

「ぁんっ、亮人…早くぅ」
「早く…ナニ?」
「…っ、亮人の意地悪ぅっ」

あー、ご主人様の普段の様子からじゃ全然想像出来ないデレ甘な態度。

「ちゃあんと言わないと、してやらねぇぞ、ん?」
「んぅ…、も…亮人の…俺ン中に…挿れて…っ」
「…良くできました」
「あっ、はぁんっ!」

…峰山さん、エッチの時はSスイッチ入っちゃうもんなぁ。
可愛い域だけどね。

私は再び音をさせずに扉を閉める。
エプロンから取り出したプレートを、ドアノブにひっかける。

『休憩中につき、入室禁止』

これで他の使用人がドアを開ける事はないし、大体ナニしてるのか理解してくれるだろうし。

あと30分したらまた来よう。
その頃には終わってるでしょ。

万が一終わってなくても構わないわよ。
真っ昼間の、まだ仕事が残ってるのに何時までもチチ繰りあってられても困りますから。

私は靴箱を抱えて廊下を来た方へと戻る。

「さて、と」

ご主人様たちが終わるまでに今日の腐女子日記をアップしなきゃ。






葵(あおい)
伊集院家のメイド。27歳。
黒髪ロングを三つ編みにして眼鏡を掛けている。
ドS。

伊集院俊尚(いじゅういん としなお)
伊集院家三男。25歳。
この屋敷の当主。
暗めの茶髪をバックに流してる。童顔系イケメン。
ヘタレ受け。

峰山亮人(みねやま あきと)
俊尚の秘書。28歳。
キリッとした目元が特徴のイケメン。バイ。Sっ気がある。
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