歪んだ手帳
□猫じゃらし
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不思議の国は消えて、住人にも会うことはなくなった。
ある者をのけては・・・
「チェシャ猫ッ・・・!!!」
「なんだい?アリス。朝からそんな大声出して・・僕、耳が潰れちゃうよ?」
「だぁ〜〜〜〜〜そこいる茶色い虫どこかにやってっっ!!!」
アリスが恐る恐る指さした先には、小さなゴキブリがいた。
「この虫をどこかにやって欲しいの?」
アリスはこくりこくりと頷く。
「かわいいのに?」
「全然可愛くないッ!!!」チェシャ猫の言葉を断固否定するアリス。
「どっかやったら何かくれるー?」
「あげるあげる!!!何でもあげる!!とにかく早くとって!!!」
にんまり笑顔がさらに笑った。
チェシャ猫はゴキブリを掴むと外に放り投げた。
ポィ⌒。
(ギャぁッ!!)
「あ、今の虫"ギャぁ"って言った。」
「そんな声私には聞こえないし聞きたくもない!泣;;」
「アリス・・・約束☆」
「約束??」
「うん。約束★」
「・・・・・エヘッ♪」
「笑ってごまかしても駄目だよ、アリス。」
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