綺羅星の如く
綺羅星の如く
その長い髪は満天の夜を映せし、艶やかな漆黒。
その柔肌は、甘く温かなミルクより滑らかな白。
嗚呼、もうそれだけで……思わず溜息を漏らしそうになったと言うのに。
金無垢にまたたく両眼は、そう。
まるで夜空に輝く、双子星の様。
静かにコチラを見詰める眼(まなこ)に、暫く息をする行為さえ忘れて仕舞っていたよ。
でも…どうしてだろう?何かが足りない。
《キミ》の本当の煌めきは、何処に在る?
「一緒に、探そう?」
今は無理なら、またいつかでも。
だから……どうか。
傍に居る事を赦して欲しい。
朝も、昼も、夜も。
何時の頃も1番、近くで、見守っていたいんだ。
だって《キミ》は、誰よりも素敵な――綺羅星(きらほし)の如く。
□表紙を開く
□解説を読む