BINGO☆PLANET…冬…
□AGAIN
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「大〜当りぃぃぃ!!」
ガラン・ガラン・ガラ〜ン♪
商店街の一角から突如として鳴り響くハンドベルと、威勢の良いおっさんの掛け声。
その賑わいに釣られてか、道行く雑踏の動きが僅かに止まる。
次いで向けられる、幾人もの視線・視線・視線。
ただでさえ混み合う、夕暮れの買い物時ーー特に今日は、一段と混雑を極めている為、向けられる視線も通常の数倍……かもしれない。
何せ本日は12月24日、クリスマスイブ。
家庭を担う奥様達を筆頭に、冬休みを満喫する学生世代は勿論。
三次元を充実しまくっているカップル達がイチャイチャ・ワラワラーーおまいら、どっから湧いたんだ?って位、いらっしゃる。
でも、今だけは。
そんな人々の視線、みぃんな俺に釘付けさっ!
なんて、ね。
正直恥ずかしいから、皆様見ないでプリーズ。
他人の注目を浴びて喜ぶのは、アイドルかナルシストで十分……でなけりゃ、変態くらいだ。
第一、福引き所で向かい合う俺とおっさんを見詰めたって、一文の得にもならないし。
そんな風に考えながら、視線を現実へ戻せばーー福引き機から出て来た【黄色の玉】が、1つ転がっている状況。
えぇと、黄色は……
「兄ちゃん、ツイてるねぇ。【3等賞】だよぉ〜!」
……だ、そうだ。