過去作品

□スキキライ
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「土方先輩」
「あ?」


廊下を1人で歩いてたら
知らない女に話しかけられた


「その……

好きです、付き合って下さい///」


──────────…


「それじゃあアンタまた断ったんですかィ?」
「ああ」
「もったいないな〜
その子、二年生で一番可愛いって噂だぞ?」
「知らねぇ奴だし」


近藤さんが羨ましいだの何だのブツブツ言っている


「部活始めようぜ」
「あ、ああ」


────────…


「失礼しました」


顧問の松平に頼まれていた全員分の部費を集め渡しに行った

部費集めなんか生徒に任せて良いのか、
とも思ったがこの学校だ、

あり得ないこともあり得てしまう


「土方殿!!」
「あ?」


突然後ろから声をかけられ、振り返ると
同じクラスの河上が立っていた


「何の用だ?」


入学したときから数えても話したの何て数える程しかない

それも、風紀委員の仕事が殆どだ


「好きです、付き合って下さい!!」
「・・・は?」


───────────…


「何でィ、それじゃあアンタまた断ったんですかィ?」
「もったいないないな〜
そんなにモテるのに」
「だってあんまり知らねぇ奴だし……って
普通断るだろォォォ!?」
「何ですかィ?

俺ァモテるから並みの奴とは付き合わねぇと?」
「ちげぇよ!!
彼奴男だぞ!?男!!」
「知ってまさァ
アンタなら男も…」
「無理だから!!」
「それともアレですかィ、
恋がわからない〜とか言う中2くせぇ…」
「わかるわけねぇだろっ!!」


スキダ、とか、キライ、とかわかんねぇよ!!!

だって同じ男だぞ!?


「土方殿〜愛してるでござるっ!」
「抱きつくな!!」


いや、やっぱわかる、
キライだ


「何だトシ、断ったとか言いながらラブラブじゃないか」
「どこがっ!?
どっからどうみても河上(バカ)の一方的な嫌がらせだろ!!」
「嫌がらせだと思ってんですか?」
「あ、ザキ。いつから居た?」
「最初から居ましたよ」


河上を来島と武市が連れていってくれたので

平和が直ぐ戻ってきてくれた


「知らないんですか?」
「あ?何がだよ」
「土方コノヤローが知ってるわけねぇだろィ?」
「んだとテメェ」
「河上が土方さんを好きだっつぅのは有名でさァ」
「えええっ!?」


俺は初耳だった


「そうでござるよ〜
拙者が土方殿を好きと言うのは最早常識!!

ってことで付き合って下さい」
「うぉっ!?」


いつの間にか河上が俺の隣に居た

そしていつの間にか近藤さん達は居なかった

あ、訂正
近藤さんはあの女に殴られてる


「土方殿〜」
「キモい引っ付くな!!
大体俺ァ男だっ!!」
「無論知ってるでござる

でも好きなのでござるよ
否、スキダ以外あり得ないでござる!!

スキダ!!」
「だから!!
男に対してスキだのキライだのわかんねぇって!!」
「それなら

一度真剣に考えて欲しい」
「へ?」
「拙者が本気で土方殿を好きだと理解して欲しい

もう拙者の気持ちは止まれないでござる故

スキかキライ、
それからハッキリさせてくれれば良い」


スキキライ

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