過去作品

□消えない記憶
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「おー、総悟くん、また強くなったね」
「ザキの癖に、名前で呼ぶんじゃねぇよ」
「ぇえっ!?」
「仲良いな〜お前ら
総悟、ちゃんと練習してるか?」
「はい!近藤さん!!」


よしよしと沖田の頭を撫でる近藤
そんな光景の側では
青年達が竹刀を交えていた


「銀時どうしたァ?そんなもんか?」
「ハッ、手加減してやってんだよ
ヅラァ、お前守りに入りすぎじゃねぇか?」
「ヅラじゃない、桂だ
何を言っている

高杉、貴様無駄な動きが多いぞ」
「ククッ、言ってくれるじゃねぇか」


激しい打ち合いの中、
ひょい、と顔を覗かせる少年


「皆さん、ご飯出来ましたよ」


夕飯の良い匂いに、皆集まった


「あ、そう言えば皆さん、桜の木は見ました?」
「「「桜の木?」」」
「はい。
もう蕾があるんですよ!」
「新八くんは良く見ているな」
「へへ、それほどでも」


照れ臭そうに眼鏡の少年、新八は微笑った


「そう言えば最近、暖かくなってきたよなー」
「そうですね」
「じゃあ今度、ピクニックにでも行くかっ!」
「ピクニックですか!?」
「本当ですか!?嬉しいです!」
「よし、皆で行こう」
「良かったね、新八くん」
「はい!」


新八と沖田が喜ぶなか、
銀時と高杉は溜め息を吐いた


「俺パァース」
「俺も
めんどくせェ」
「えー皆で行きましょうよ…
銀さん、高杉さん」


新八が掛け合ってみるも、二人は首を縦に振らない

そこで、新八は奥の手を使った


「わかりましたよ、行かなくてもいいです

だけど、ご飯作って行きませんからね」
「「!」」


新八が諦めた、と言う風にご飯に箸をつけると、


「し、しょうがねぇな
すげぇめんどくせぇけど?

どうしてもって言うなら行ってやるよ」
「ああ
行ってやらァ」


やれやれ、と新八は溜め息を吐いた


「よし、決まりな!」


近藤は明日にでも下見をしようと思った

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