小説

□某クエ 海水浴に行く
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蝉の声が煩い季節がやって参りました。
扇風機が無いと生きていけません。
朝起きるのもしんどい。
ベットから這い蹲って扇風機のスイッチを入れる。
「あ゛ー」
夏はこれだよね゛ー。

扇風機の前で陣取っていたら魔王が横から抱き着いてきた。
あー暑い、暑苦しい、鬱陶しい。
全く、気温三十度超えで人にくっつかないでほしい。
色々気持ち悪い…。
…ん?
あれ…。
なんでこいつ私の部屋にいるの。
「おはよう勇者」
私の視線に気付いて平然と挨拶をかます。
いい加減に堂々とするの不法侵入やめろ。
「勇者の寝顔可愛かったなー」
こいつ、いつから私の部屋に滞在してんの?
ていうか私まだ着替えてないし、そうでなくても出て行ってほしいんですけど。
「そうそう、朝ご飯ならもう出来てるよ」
勝手にキッチンまで使ってんぞこいつ。
「一緒に食べよう」
私に拒否権は無く、手を引かれるままにリビングへと連行される。
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