立海バトテニ 短編
□あなたがいたから、ここまでこれた。
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「……丸井…先輩…?」
「…なんだよぃ…。」
俺は、上にある大きな空を見上げて…言った。
「人は……死んだら…星になるんスかね……。」
自分で、何言ってるんだ?と思った。
でもそれはきっと、俺はもう少しで死ぬと分かったから…聞いてみたかったんだ…。
「……何…言ってんだよぃ……。変な事、言うなよぉ!!!!」
丸井先輩の涙が頬につたうにつれて、俺の呼吸は薄くなっていく。
「俺は……テニスで人をいっぱい傷つけてきたけど……綺麗な星になれるんスかね……。」
……俺は…人を傷つけすぎた。
丸井先輩は、涙を流しながら答えてくれた。
「どの星よりも……綺麗に決まってんだろぃ?赤也の星だから……きっと、赤く輝いてる…っ。」
自然と涙が出てきた。
死にたくない。
もう少しだけ…この人と話していたい……。
「丸井先輩……。」
「…ん?」
こんな事、普段はぜってぇ言えねぇけど……今なら言える。
「…っ。今まで…ありがとう…ござい…っましたっ…。」