Confusion!!

□10.終わりとそれから
1ページ/7ページ

全てが終わった後、私と折原さんは新宿の某高級マンションに帰って来た。
ソファーでくつろいでいる折原さんにコーヒーを差し出し、私も彼の向かい側に腰掛ける。
そして、頭の中に沢山浮かぶ疑問を全部ぶちまけた。
「折原さん。全部説明して下さい。帝人君が取引していたあの女の人は誰なんですか?セルティさんって何なんですか?あの張間美香さんは矢霧誠二君に何をして、彼に何をされたんですか?そしてー張間さんが整形したってどういうことなんですか」
折原さんはハァ、と溜息をついて、「質問に答えて欲しい?」と私に尋ねた。「当たり前じゃないですか」と答えると、折原さんは私に向かって手を差し出した。
「?あ、あの…」
私が戸惑っていると、彼はこう言った。
「報酬。かなり重大な情報を君に教える事になるんだから、俺はそれなりの報酬を君から受け取るべきだよね?」
「なっ…ちょっと待って下さいよ!私、仮にも貴方と一緒に暮らしてるんですよ!?」
「それとこれとは話が別だよ。君は今、『同居者の折原臨也』じゃなく、『情報屋の折原臨也』に話し掛けてるんだから。情報屋としての俺は、依頼人である君から何かしらの報酬を得るべきだ」
「そんな……」
折原さんの言っている事は正論だ。しかし、私には殆ど財産がない。
でも。
でも、どうしても知りたい。
「何でもしますからっ…貴方が望む事、何でもしますからっ……教えて下さい」
気が付けば、私は彼にそう懇願していた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ