それを運命というのなら

□第三話 懇親会
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珠乃side

明日の懇親会のことで打ち合わせがあるらしく優万ちゃんは先に学校に行ってしまった。
生徒会副会長も大変だなー。
・・・ボク、優万ちゃんがいないと一緒に行く人いないんだよねぇ。
誰か一緒に行ってくれる人いないかな・・・
あ、いいところにカルタちゃんが!

「カルタちゃんおはよう!」

「珠乃ちゃん・・・おはよう・・・」

「学校一緒に行かない?今日優万ちゃんいなくてさ〜」

「うん、いいよ・・・」

「やった。ありがとカルタちゃん!」

これで寂しい思いをしなくて済む・・・!






「それでね、最近できたそのお店のパフェが絶品なの!オススメだよ!」

「・・・隣町のスイーツ激戦区にあるマカロンのお店もおいしいよ・・・」

ボクらは最近行ったスイーツのお店のお話で盛り上がっていた。
もともとボクは甘いもの大好きだったし、カルタちゃんも食べることが大好きなのでよくこういう話はする。
そういえばカルタちゃんとしゃべる時ってスイーツの話とかしかしたことないかもしれない・・・それってどうなんだろう?

「・・・珠乃ちゃん」

「?」

「珠乃ちゃんのところには、夏目から連絡、来た?」

「?来たけどそれがどうかs・・・まさか」

卍里君、連絡入れてなかったのか!?
・・・あの子は、まったくもう、女の子に心配かけさせちゃ駄目でしょうが・・・!
ちらっとカルタちゃんのほうを見ると寂しそうな、心配そうな顔をしていた。
・・・よし、あの狸帰ってきたら一発殴ってやろう。
カルタちゃんにこんな顔させるなんて・・・!

「・・・渡狸、全然連絡くれないから、心配」

「・・・大じょーぶだよ!残夏君からもうすぐ帰るよって言われたし、
あの子なら元気に帰ってくるに決まってる。ね?」

「・・・うん」

まだ元気でないかあ・・・
ん?ちょっと待てよ。そういえば鞄に・・・
あったあった。

「カルタちゃんや手、だして」

「?」

「はい。ケーキバイキング二名様までの招待券!あげるね」

「これ、どうしたの?」

「ちょっと前に知り合いにもらってね。どうせ行くつもりなかったからカルタちゃんにあげる」

嘘です。残夏君と行こうと思ってました。
でもほら、若い二人のこと応援してあげたいじゃないですか。

「ありがとう・・・」

「卍里君が帰ってきたら一緒に行きな。
ついでに電話でもかけてあげたら?喜ぶと思うよ。」

「!・・・ありがとう」

やっと明るい表情になってくれたか。
やっぱりカルタちゃんは落ち込んでるより明るくしてるほうが可愛いよね。
元気になってくれてよかった。
多分今ボクめっちゃニヤニヤしてるんだろうなあ。
・・・ん?カルタちゃんなんでボクの裾引っ張ってるの?

「今度は、みんなで一緒に行こうね?」

「・・・!うん!」

可愛すぎですよカルタちゃん。
お姉さんの心臓を何回射止めれば気がすm・・・・はい、すいません自重します。
でも、反省はしないんだからね!
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