それを運命というのなら

□第一話 新しい入居者
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珠乃side

「いつ会えるかな?新しい入居者の子」

「さあね。でもまあ同じマンションにいるんだからいつかは会えるでしょう」

それはそうなんだけど。
そーちゃんが気に入っている・・・いや違うな慕っている女の子だからついつい気になっちゃうんだよねぇ
ボクと似たような境遇にいた彼を、そんな彼を救ってくれた女の子だから、会いたい。

「昨日は会えなかったけど、今日こそは会いたいね」

「そうだね」

ラウンジへ向かって廊下を歩いていると見知らぬ黒い髪の女の子がいた。
もしかしてあの子は・・・

「ねえ、あの子新しい入居者、だよね?」

「多分。見たことない子だし」

そうと分かったらあいさつしに行かねば!
ダッシュしようと思ったら優万ちゃんに首根っこ掴まれて止められてしまった。
普通にあいさつしろってことですね。はい、わかりました。

後ろを向いている女の子の肩をたたき声をかける。
驚いたのか一瞬体をびくっとさせて女の子はこちらを振り向いた。
こ、この子・・・・

「可愛い・・・超絶美少女・・・」

「第一声がおかしいよ珠乃」

「なっ何なんだ君たちは!?」

「あ、ごめんね。初めまして6号室の黒神珠乃っていいます。よろしくね」

「6号室のSSを務める桃鬼院優万です。よろしく」

「・・・4号室の白鬼院凜々蝶です。ふん、まあ宜しくぐらいは言っておこうか」

「困った時はいつでも言ってね〜相談事とかあれば何でも聞くし。仲良くしようね」

「ふん、どうもおせっかいだな。
別に相談事など君にする必要性を感じないし仲良くする気もない。構わないでもらおうか」

そういって去ってしまった。
・・・ツンデレか?いや、若干落ち込んでるっぽいからツンシュンだねあれは!
悪い子じゃなさそうだし、時間をかけて仲良くなっていけばいいよね。

「可愛い子だったね優万ちゃん」

「まあ言い方はきついけど悪い子ではないでしょう」

「これから仲良くなれるといいな」

「ま、あんただったら大丈夫でしょ。なんたって人と仲良くなる天才なんだから」

「お褒めにお預かり光栄です」

「信じてないだろ・・・」

「そんなことないよー。さて、ご飯を食べるとしましょうか」

今日は何を食べようかな?






夕食を食べにラウンジに行くと連君たちがいた。みなさん、お揃いで。
夕食を持って連君の隣に座った。

「連君、またカレーうどんなんだね」

「美味しいじゃん?カレーうどん」

「ボクもカレーうどん好きだよ。でもあれスープが飛んじゃうのが難点だよね」

「あーたしかに」

「服にカレー染みをつける珠乃ちゃんメニアック!」

「野ばらちゃん、その発言どうかと思うんですけど」

「ああん冷静にツッコむ優万ちゃんもメニアック」

「・・・・」

優万ちゃん、ツッコミを放棄したな。
しかし、夕食の量多い。残しても・・・

「珠乃、残したら怒るからね」

「デスヨネー」

「当たりまえ・・・!?」

「!?」

いきなりラウンジ全体の電気が消えた。
停電?でもなんでいきなり・・・
考えていると誰かに腕を掴まれ引っ張られた。
と思ったら首らへんに腕を回され何か固いものが頭にあてられた
What?どういう状況ですかこれ?

「こいつを殺されたくなかったらわかるよな?」

強盗に巻き込まれたっぽい
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