それを運命というのなら

□第一話 新しい入居者
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珠乃side

彼氏の残夏君と彼の主人である卍里君が去ってもうどれぐらいになるんだろう・・・
大好きな人に会えない日々が続いてるせいで何だが最近ブルーだ。
もう今日はこのまま布団にこもってねy「こらああああああ起きなさあああああい!」
無理っぽい。
お母さん・・・もとい優万ちゃんが来てしまった。

「おはよう。優万ちゃんもうボク起きてるよー」

「だったらさっさと着替えてラウンジに来なさい!もうお昼なんだよ!?」

「分かったよママン」

「誰があんたのお母さんだ」

だって、あなた完璧お母さんじゃないですかその面倒見の良さといい言動といい・・・
言ったらもっと怒られそうだから言わないでおこう。
ぐずぐずしているのもあれだからすぐに着替えて玄関を出た。
SSらしくきちりと姿勢を正して立っている優万ちゃんがそこにいた。
気心知れた仲なんだからきっちりしなくていいのに、真面目だよね。

「着替えたね。じゃあお昼食べに行こうか」

「食べてなかったの!?ごめんね!」

「・・・あんたあたしと一緒に食べないと全然食わないでしょ」

「ごもっともです」

なんやかんやで心配してくれるんだよねぇ。
優万ちゃんのそういう優しいところが大好き。
いや、勿論優万ちゃんに嫌な部分なんてないんだけどね!

「・・・なんだろう、悪寒が」

「えっ大丈夫?」






ラウンジに着くといつものメンバーが集まっていた。約2名を除いて・・・

「おはよー」

「おはよ〜っす。今こんにちわだけどなー」

「こんにちわ珠乃ちゃん。今日はずいぶんとお寝坊さんだったわね」

「じゃあこんにちわー。野ばらちゃんもこんにちわー」

「こんにちわ〜」

「あんたらはどんだけ挨拶する気だ!」

的確なツッコミありがとう優万ちゃん。
ツッコむ優万ちゃんも可愛いなあ。
・・・変態って思った人、表でお話ししようか。
さて、今日のお昼何にしようかな。Aランチもいいけど量多いしなあ・・・

「・・・珠乃ちゃん、こんにちわ・・・」

「こんにちわ。カルタちゃん」

あ、いいところに来てくれた!
カルタちゃんにどれがお勧めか聞けばいいんだ!食のことならカルタちゃんだよね、やっぱ。

「ねえ、今日のオススメって何かある?」

「今日は・・・トマトリゾットがオススメ。」

「そっか、じゃあそれにする!ありがとうカルタちゃん」

「どういたしまして・・・」

河住さんに量を少なめにリゾットを作ってもらいみんなのいる席に向かった。
優万ちゃんは先に自分の分たのんでたみたいだ。いつの間にたのんだんだろう・・・

「あんたねえ・・・またそんな少ない量を・・・」

「あんないっぱい食べれないよ」

「いや〜お前は少食すぎると思うぞ」

「蓮君まで・・・」

「少食な珠乃ちゃん・・・メニアック!でも、確かに食べないのはだめよ?」

「ちゃんと食べなきゃ、ダメ・・・」

・・・みんな過保護すぎませんか?
いや、そんな優しい皆さんが好きですけど・・・
他人に対してここまで優しくしてくれる人も珍しいよなあ。
そんなみんなに、心配かけちゃ悪いよね

「それに、残夏にちゃんと食わせろってあたし言われてんだからね!」

「マジ!?じゃあもうちょっと食べるわ!」

「切りかえ早すぎだろぉおお!!」

いや、だって残夏君が言ったことだし。それは守らなくちゃ。
そのあとはみんなでしばらくワイワイおしゃべりして楽しく騒いでいたのでした。

・・・こんな日常が続けばいいのになあ
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