ふみ

□遊び
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「鬼龍院さぁーん、忙しいですかー?…」

『………』

「!!?……。」

この喜矢武様をガン無視かよ!?……あとで覚えとけ。スキッパ野郎…


〈はいはい。鬼龍院さんが曲作ってる時は邪魔しちゃいかんよ喜矢武さん。
その代わり、俺が喜矢武さんと遊んだげるから。ね…〉

「…………。ぉん」


なんだよ、このスッピンイケメン野郎のオーラは。

喜矢武様たじたじだぜ。


〈喜矢武さんどうしたと……やっぱり俺相手じゃ面白くなか?〉


「!!!?」

コイツ、抱き付いてきたし…本当、反則だわ。あと耳元で囁くなっちゅーの!!
…俺、弱いから!!!!!!

「け、研二。離れて?」

鬼龍院の前で、気持ち良い顔は見せらんねぇし…。声も聴かせたくない!

〈えー。嫌。…いーやーだー。〉

研二の片手がさり気なく俺の上半身を弄る。
コイツの手つきは器用ってかエロい…。

マジ鬼龍院の手つきに負けてない…


ヤバい。感じそ…。


いやいや何考えてんだ俺様、今は鬼龍院も同じ部屋だ。

此方に背中を向けて、ヘッドホンを掛けパソコンと睨めっこをしている…

……とは言え、いつ振り向くか……解らない。




「研二、マジで放して…?…鬼龍院に気づかれちまうから。」

〈…我慢は苦手やもん。
喜矢武さんに触れてたいんよ。〉


「……馬鹿…。」

スッピンイケメン野郎に自分の身体を委ねると、上半身を弄る腕が抜かれて頬へ宛てがわれる……

その調子で唇が迫ってきたので、目をゆっくりと細めた………






…とき。



『2人ともストーップ!!…』


「〈!!!!!?!?……〉」



俺と研二が声のする方へ顔を向けると、勿論そこにはスキッパ野郎。



『………』

何故か笑顔だ…しかも、無言。


「鬼龍院!マジでごめ『…やっぱり続けて。』

〈…え。〉
「は?…」

『早く早くー。』



このドMがよく言うぜ。無理だろ、どう考えても…鬼龍院が目の前で見てんのに!!?



ちょっと…

研二、気ぃ早ぇし…半裸かよ。

〈喜矢武さんは、脱がんの?〉

「イヤだよ。」


半裸のくせにキラキラした笑み投げかけてくんじゃねぇし…。
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