ふみ
□女装
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俺、喜矢武豊は今ある人の家に向かっている途中。
…そう鬼龍院さんの家。
でも、何時もとは違う事が1つある…
あ、着いた。
インターホンを鳴らすと直ぐにドアは開かれる。
そこに立つのはニーハイ大好き鬼龍院さん。
その瞳は俺の脚へ向けられた。
…そう俺は今日、女装をして鬼龍院さんの家にお邪魔したわけだ。
「ぇ…ちょ、ッ、、ぁ…キャ、喜矢武さ、ん…?」
ショートパンツにニーハイ、上は適当なカットソー…髪はふんわりエアリーにセットした俺をまじまじ見つめてくる鬼龍院さん。
『似合ってる?』
スマイル満開で一声掛けてやる。
…マジで鬼龍院さんオトせんじゃね?
「ぁ、あぁ、うん…、先ず入ってよ…汚いけど。」
『お邪魔します。』
「飲み物出すから、その辺り座ってて…」
『うん。』
鬼龍院さんがなるべく此方を見ないようにして台所へ立った。
テーブルの横でワザと可愛い体育座りをしながら飲み物を待つ俺。
「ぉ待たせ……」
両手にティーカップを持つ鬼龍院さんが一瞬だけ固まる。
『ありがと、鬼龍院さん』
何時もの声ではなく、ちょっと高めの声で女の子を演じる。楽しくなってきちゃった…
「…き、喜矢武さん。何で、女装しちゃってんのさ…」
俺の隣に腰掛けて、おどおどしながら話してくる鬼龍院さん。目線は此方を向かない。
『んー、鬼龍院さん好きだろうなって、ニーハイ。』
「そりゃ、好きだけど…」
鬼龍院さんがカップを置いた瞬間を狙って、俺は彼の身体を床へ押し倒し馬乗りになる。
自分でもショーパンとニーハイの間の腿が厭らしく映る。
「わっ…ちょっ!……」
『もっと見て?…鬼龍院さんのための女装なんだからさ。』
もう目は逸らせないでしょ?近過ぎてね。
「………」
ん?鬼龍院さんの目が変わっちゃったな…これは、押してはイケないスイッチを押しちゃった感じですか??
『ぅぁ………』
何だかんだ考えてるうち、頭の痛みと天井と鬼龍院さんが目の前に現れる。
…あれ、、俺が倒されちゃった感じ?
「僕のための女装なんだよね…。なら、どうしようと僕の勝手だね…?」
『ぃゃ、鬼龍院さん…そういうワケでは…』
「ありがたく頂きます!」
『だから、違うんだって!…。』
「女装した喜矢武さんも最強だね。」
『…もう、勝手にして』
おわり。