銀魂高校(長編)

□第1話
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幼くして両親を亡くした私は叔父に育てられている。来月から私は高校3年生になるのがいきなり叔父の転勤が決まり私は転校する事に決まったのだけれど……。







叔「彩。これからの事で話があるんだけど……いいか?」








「なぁに?」







叔父は何か言いづらいそうな
顔をしている。

私は笑顔で「大丈夫だから」と言うと、叔父はようやく決意して口を開いた。








叔「言いづらいのだが…彩、これから一人暮らしをしてくれないか?」






えっ……?!
まさかの発言に彩はビックリして声が出なかった。






叔「驚いたよね。決して彩が邪魔とかではないから勘違いはしてほしくない!」






彩は安心してホッと胸をおろした。





叔「やっぱりそう思ったよね。大丈夫だよ。彩を見捨てるなんてしない。大事な家族だからな……。」






叔父の言葉に彩は微笑んだ。





叔「実はだな……私の仕事は転勤が多くてね、次はいつ転勤になるか分からないんだ。高校3年生になって、もしまた途中で転勤になるとしたら彩に迷惑がかかる…」




確かに叔父さんは転勤が多くて、その度に転校してきた。








叔「それでだ。彩が嫌なら無理は言わない。家賃、生活費は出すから一人暮らしをしてみないか?もちろん私達が住む家の近くにアパートは借りるつもりだ。最初は不安だろ………。彩には転勤で色々迷惑をかけた。最後の学生生活は思いっきり楽しましてやりたいんだ。どうだね??」









「叔父さん……。わ、私一人暮らしするよ!叔父さんが近くにいたら安心だしね。私も一年後は社会人になるし、そしたら一人暮らししようって考えてたんだ。だから一人暮らしの練習って思えば平気だよ☆」




叔「ありがとうな。新しい学校の近くに彩と私達のアパート借りるから。」





「わかった。叔父さんありがとう。」








その数日後アパートが決まり引っ越しの準備が終わって私の一人暮らし生活が始まった。








「明日から新しい学校かぁ。友達できるかな…。;;」













ーー次の日ーー







私は今銀魂高校の校門前にいる。





そう、ここが新しい学校で、この学校で卒業を迎えるんだ。




この時期に友達なんてできるのかな?









私は不安と期待を抱きつつ、始業式に出る為体育館へ向かったが…









「あれ?ここどこ?!アレー!!私先生に体育館の場所聞くの忘れてたぁー!!!」












ーーー体育館にてーーー







銀「あ、高橋に体育館の場所言うの忘れてたわ。職員室にすりゃよかったかぁ?いや、どっちにしろ分からねェか……だいじかな?;」














完璧に迷子になった私は廊下を彷徨った。


しかし廊下には誰一人いなかった。当たり前だ。これから始業式な訳であって全校生徒体育館にいるのだから。






「ふぇ〜ん(泣)完全に迷った;」






半べそをかきながら探していると
「おいっ」と声がしたので、振り向くとそこには片目に眼帯をしてワインレッドのシャツに学ランを着崩すしているいかにも不良な男の子が立っていた。






「はっ、はい!何でしょうかか?!!!!」






怖さと緊張のあまり、声が裏返ってしまった。



そんな私を見て片目の男の子もククッと喉を鳴らし笑っている。






晋助「ククッ、お前何年だ?」




「私転校してきたの。一応三年生だよ」







晋助「ほぉ。三年か。お前ェ名前は?」






「彩…高橋彩だよ。あなたは?」








晋助「俺ァ高杉晋助だ。……転校してきたって事ァ、お前ェ迷ってんのか?」







エスパー?!




高杉君は私の心読めるのみたいだ。








晋助「ククッ、馬鹿かお前ェは。ほら、体育館まで連れてってやるから来いよ」



やっぱりエスパーだぁ!
凄いよ高杉君!!!
そんな優れた能力があるなんて…



目を輝かせている彩を見て高杉はふと柔らかく笑った。







するとそのまま私の手を握って歩き出したのだ。







「ほぇ?」






何故か高杉君は私の手を握って歩き出した。







高杉「俺と剥ぐれてまた迷子になったら面倒だろ?」





廊下には私と高杉君しかいないのにどう剥ぐれるって言うのだろ。




そんな事より、手って恋人同士で繋ぐものじゃ?///



よく見れば高杉君の手は大きくて綺麗な手をしている。




そんな事を考えていると彩は、ボッと顔が真っ赤に染まった。





赤らめている彩の顔を高杉が見てしまった事に彩は気づいていない。

















高杉君が体育館まで案内してくれたおかげで無事に始業式には間に合った。






意外と近い所に体育館があった。こんな距離で迷子になったなんて……






自分が情けない…;


あ、それよりお礼言わなきゃ。









「あ、高杉君ありがと…って高杉君始業式は??」







晋助「あァ?いかねェよ。……じゃあな、彩。」







そう言って高杉君は手を振ってどこかに行ってしまった。





始業式に出ないのにわざわざ私の為に体育館まで来てくれたの?



高杉君…本当は不器用だけど優しい人なんだね。



第一印象はとても怖い人…だったけれど今は怖いなんて思わない。こんなにも早く印象を覆すなんて。











てゆか…今









「………彩って呼んでくれた?……/////」










何で私こんなにドキドキしてるだろ。

よく分からないけど、高杉君が私の名前を呼んでくれた事がとても嬉しい。






一人で顔を赤らめながらギャーギャーしていると白髪の天然パーマの男が声をかけてきた。








銀八「もしかして高橋……彩さんんんんんんんんッて!顔赤ェけど大丈夫か?!!!熱でもあんじゃねーのか?!」








そう言って天然パーマ先生は彩の額に手を置いた。






いくら先生でも男です。


こんな事されたら余計に顔が赤くなっちゃうよ///




「だだだ大丈夫です!昨日から少し熱っぽいだけです/////」






銀八「だけですって。無理すんなよ?少しでも体調悪くなったら言えよ?……あ、俺は坂田銀八だ。今日からお前の担任って…自己紹介は後だ!始業式始まるから行くぞ!」







この人が担任の先生なんだ!



なんかこの学校かっこいい人がたくさんいるね。















そして無事に始業式も終わり私は今“ 3ーZ ” の教室の前にいる。








銀八「不安がらなくても平気だよ。あいつら馬鹿だけど仲間思いで素直な野郎ばかりだ!…じゃ、俺が呼んだら来いよ!」






私が緊張している事を察した銀八先生は私を安心させる言葉を言ってくれた。









それから私の自己紹介が始まった。

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