霊感少年

□悩みは未解決
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立海の旧校舎に住む(?)元不良の霊は、
とても悩んでいた。


幸「何に?」


面倒そうに尋ねる幸村に、
不良少年霊はガックリと項垂れる。

因みに彼の名前は、
槝若谷勇道(カシワカヤイサミチ)というのだが、
何か長いし立派な気がするので、
幸村は変わらず「下僕」と呼んでいた。


槝「何って、兄さんとこの生徒が
肝だめしにしょっちゅうやって来るんスよ」

幸「俺んとこのって、違うだろ?」


俺は立海の一生徒なんだから。

幸村はそう言うが、信憑性はとても薄い。

どうせ裏で牛耳っているんだろうと
槝若谷は思っている。

事実その通りなのだが、
思うだけで口にしない辺り、
槝若谷も随分利口だ。


槝「兎に角 数が多いんスよ。
鏡の中に居た奴等も面白がって相手するし」


中には悪さを企む者も居て、
槝若谷はそういった霊を懲らしめたり、
生徒を追っ払ったりと結構 忙しい。


幸「番人をしろとは言ったけど、
追い払えとは言ってないじゃないか」

槝「だから来る奴に悪さするんですって!」

幸「肝だめしに来る奴なんて放っとけよ」


・・・

・・・・・・

・・・・・・え?いいの?

槝若谷は唖然と幸村を見るが、
言った本人は、「何かいけないか?」と
問いたそうな顔をしている。


幸「そんな事より
元町さんは何処行ったんだ?」
 
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