霊感少年

□各々の
1ページ/18ページ

仁「周助!」

不「雅治!」


互いの無事を確認して、
仁王と不二は安心した様に抱き合った。

勿論まだ安心していい状況ではないが、
一先ずはホッとする。


幸「不二、俺にもハグして」

不「え?あ、うん、
幸村くんも無事で良かった」


不二にハグをして貰い、
幸村はドヤ顔で仁王を見る。

その目は
「お前だけの特権じゃないんだよ」と
言っていた。

仁王と幸村の間で火花が散るが、
それでも刺々しさや険悪に見えないのは
何故だろうと跡部や丸井は不思議に思う。


佐「あのさぁ、
じゃれるのはそのくらいにして、
本題に入りたいんだけど」

蓮「同感だ」


佐伯と柳の物言いに、
幸村は反論したそうだったが、
仁王が彼の口を塞ぐ。


佐「白石、さっきの話をしてくれるかい?」

白「おん、判った」


白石が老婆から聞いた話によると、
この屋敷を間に、
右側にある村と左側にある村で
争い事が絶えなかったらしい。

小さな諍いから始まったソレは、
やがて殺し合いにまで及ぶ。

2つの村で殺し殺され、
まるで戦のようだったと老婆は語った。


白「死んだ今でも争いは終わっとらん」


老婆の願いは、
殺し合いを止めて皆で静かに眠る事。

それを“生者”の自分達に、頼んできた。


白「具体的にどないしたらエエんかは
判らんのやけど」
 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ