霊感少年

□未知なる旅路
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白石と謙也は、
妙に緊張した面持ちでバスに乗っていた。

何なんだ、この顔触れは?

つい、そう問いたくなる。


謙「侑士、どないなっとんねん?」


謙也が隣に座る侑士にこっそり尋ねると、
彼は溜め息を吐いた。


侑「これは俺の勘やけどな、
どうもバレたっぽいわ」


侑士の答えに、
今度は謙也が溜め息を落とす。

それは予測が着いていた事だが、
このメンツで何故合宿なのかが知りたい。


侑「・・・そうか、
根本的なトコから判っとらんのか」

謙「根本的?」


知らないなら知らないで、
判るまで待っていろと侑士は言う。

納得はいかないが、
直ぐに判る事だろうという予感はある。

なので それ以上の問い掛けはせず、
着くまで寝ていようと謙也は目を閉じた。

しかし眠るのは叶わない。

自分達も何故呼ばれたのか判らないが、
他の者達も、
四天が何故居るのか判らなかったからだ。


跡「幸村、白石達を呼んだ理由は何だ?」


まさに知りたかった問いを、
跡部がしてくれている。

寝てる場合ではないと、
謙也は座り直して白石と顔を見合わせた。


幸「その質問に答える前に、
俺も聞きたいんだけど」


千歳千里はどうした?

幸村の問いに、
白石は言葉を探すように目を泳がす。
 
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