霊感少年

□一直線
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「ごめん!!」


いきなり訪れて、いきなり謝る河村に、
立海メンバーは面食らう。


不「タカさん、どうしたの?」

河「うん、実は・・・」


と、河村は語り出す。

彼は偶々亜久津と会った。

会う事自体は珍しくはない。

幼馴染みの彼等は、
何かと頻繁に会っているという。

無愛想で口調は荒いのに、
亜久津は結構付き合いが良い。

昨日は待ち合わせではなかったが、
いつもの彼なら それでも、
河村の話に耳を傾けてくれる。

なのに・・・


河「亜久津、どうかしたのかい?」


何かに気を取られている彼に、
河村は訝しげに尋ねてみた。


亜「何でもねぇよ」

河「でも・・・」


普段の亜久津なら、
ここで「煩い!」と怒鳴っていた事だろう。

しかし彼は怒鳴らずに、重い口を開く。


河「今 思えば、
藁にもすがる気持ちだったんだと思う」


亜久津は言った。

千石が可笑しい・・・と。


仁「千石?4日程前に会うたが、
変わったトコはなかったぜよ」

河「でも亜久津はそんな嘘は吐かないよ」

蓮「嘘を吐いているとは言っていない。
だが、それで何故此処へ来てゴメンなのか
意味が判らない」


柳の言葉を受け、
河村は話を続けて述べた。

顔色の悪い千石と会った時、
亜久津が吸う煙草の煙が
人の顔に形取ったらしいと・・・
 
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