霊感少年

□一癖も二癖も
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そんなこんなで合宿が決まり、
始まる5日前の事。

立海メンバーは部室の前で固まっていた。


幸「誰だ?こんな所に人形を置いたのは?」


部室のドアの前に人形が
ちょこんと鎮座している。

人形には嫌な思い出しかない。

可愛い妹に憑依した霊を思い出される。


比「贈り物・・・でしょうか?」


柳生の考えは当然で、
人形は小さな花束を抱えており、
白のレースで結われていた。

にしても・・・


桑「ヤローに贈るモンじゃないぜ?」

丸「だよな〜。女へなら判るけど」


確かに男に贈る物ではないだろう。

では誰が何の目的で?


仁「兎に角部室に入らんか?」


仁王はヒョイと人形を掴みドアを開けた。

彼を含む霊感組が何も言わないなら、
それはただの人形でしかない。

一同は取り敢えずホッと胸を撫で下ろした。

先に着替えを済ませ、
人形を囲むように椅子に腰掛ける。


幸「さて、会議を始めようか」


煌々と明かりは点いているが、
まるで百物語でもしそうな雰囲気に、
知らず知らず固唾を飲み込む。


幸「目撃者はいるか?」


最初の問いには誰も答えない。

次に、


幸「心当たりのある者は?」


と問う。

これにおずおずと切原が手を挙げた。


真「赤也、何か知っているのか?」

切「えっとですね〜」
 
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