霊感少年

□決意と進展
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ふわぁ〜

新幹線の座席に座った途端、
欠伸をした不二に仁王が告げる。


仁「俺も寝るから不二も寝ときんしゃい」

不「ん・・・じゃあアラームセットしとこ」


不二の立海転校日が決まり、
手続きや引っ越し作業が終わると、
2人は墓参りに行く事を決めた。

向かう先は、
九州にある仁王の祖父母の墓である。

小学校卒業まで住んでいた家は、
隣人に管理を任せ残っている。

連絡もしているので、
ホテルを取る必要はない筈だ。

朝早くの出発に不二はすっかり寝息を発て、
仁王は軽く毛布を掛けてやり
自分も眠りにつく。

この時は、
まだ何が起こるか想像もしていなかった。

辿り着いた2人は直ぐに家に向かう。


「雅治くん、おかえりんさい」

仁「管理、任せっきりでスマンのぅ」

「そんなん構わんよ。
それより紹介しんしゃいよ。彼女さんを」


彼女?

流れ的に不二の事だろう。

仁王が世話になっているご婦人が相手では、
不二も怒る訳にはいかず、
曖昧に微笑んでやり過ごした。

マメに掃除をしてくれていたのか、
埃臭さは全くなく、
空気がとても澄んでいる。

この空気の澄み具合は掃除のお陰だけではない。
 
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