□バレンタイン
1ページ/3ページ

バレンタイン

愛しい人へ気持ちを送るきっかけをくれる特別な日




バイブとともに流れた音楽に、鉄火は飛び起きた
「っ!……セムさん?」
素早く携帯を開き時刻をみる

10:36

今日は平日
いつもならこの時間にセムからのメールなんて来ない
まだ学生の鉄火を気遣っているのだろう
学校でバリバリ授業をしている時間だ

しかし今日は中学生の高校受験の為学校は休み

きっとリリスから聞いたのだろう
そう考えてメールフォルダーを開く
「えーっと?」
メールを開いた瞬間携帯の画面が変わりまた音楽が流れた
これにまたビックリした
「リリス…」
この兄妹はなんだろう

勝手に変わった画面には、「着信 リリス」の文字


「もしもし?」
電話を出た瞬間騒がしい声が耳を貫いた
「鉄火?今家に……」
「てっちゃーん!!」
ちょっと彩葉…というリリスの声が小さく聞こえた
どうやら携帯を取られたらしい
「おぅ、彩葉」
「おはよ!今家にいる?」
「ぅえ?居るけど」
「ほんま?じゃあ今から行くから!」
は?
「何?来るって?」
なんでいきなりそうなるのか
「そう!行くから待ってて!」
「は?ちょっ彩葉?!」
理由を聞くより一足
早く電話を切られてしまった
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ